安井鍼灸整骨院の施術例

腰

ぎっくり腰

2022.11.16

病院での診断

ぎっくり腰

これまでの経過

2週間前の仕事中に、ぎっくり腰になった。最初、病院を受診してブロック注射をうけたが、全くよくならず、お客様の紹介で来院に至る。

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鍼灸院としての診断

針灸医学における一つの捉え方として、腰痛は"腰を流れる経脈の流れが悪くなった状態"と捉えます。針灸医学には「通則不痛、不通則痛」という言葉があり、腰痛に限らず、そこを通る経脈の流れが悪くなった時に"痛み"が生じると考えます。
例えば"冷え"は流れを悪くする原因の一つとなります。寒さで川の流れが凍り滞るように、経脈の流れも冷えで滞るのです。しかもこの"冷え"は腰を直接冷やした場合ばかりとは限らず、足元の冷えが経脈に沿って腰に達した場合や内臓の冷えが腰に影響を及ぼしている場合もあります。
また、PC仕事などが多い現代では、あまり動かない、同一姿勢、不良姿勢が長く続くことも血流を悪くし、滞りを生じる原因となります。慢性腰痛の一つの状態です。中国の養生の言葉に『流れる川の水は腐らない。戸の枢(くるる。蝶番)は朽ちない。動いているからである。』というのがありますが、身体は適度に動いていないと錆び付いた様になり、体内の気血は、流れの悪い川の水が淀むように、停滞して"瘀血(おけつ)"などを生じます。
打撲・捻挫の様に一所に急激な力が加わった場合にもそこに"瘀血(おけつ)"を生じ、激しい痛みを伴います。ぎっくり腰などはこの類と言えますが、ぎっくり腰などのように局所の筋肉そのものに直接負担がかかったような場合は経絡よりも"経筋"を治療対象とする場合があります。"経筋"というのは経脈とは違って物理的に見て触れる所謂"筋肉"のことですが、現代解剖学の筋肉の走行とは異なる古典医学の"筋肉学"です。施術としては局所治療が基本となりますが、経筋は基本的には経脈の流れに沿って経脈に栄養されているものなので、やはり経脈とは切り離せない関係にあります。
この他、ストレスやイライラも気の停滞を引き起こしますが、それに伴う気血の不通が腰で起こればこれも腰痛を発症し得うると考えます。

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治療方針

経脈の流れが悪くなる原因は様々で、その誘因もさまざまです。針の治療では、その原因、病状に応じて経脈の流れを通すのに最も適したツボを選択してゆきます。そのため、腰痛だからといっても必ずしも腰に針を打つとは限りません。皆さんの中にも腰痛で針治療を受けた際に足や手のツボに針を打って良くなった経験の人もいると思います。手や足、特に肘・膝から先の部分には経絡全体の流れを調整する重要なツボが多く存在しています。そのため、手や足のツボを使って、腰を通る経脈全体の流れを良くするように施術してゆくのです。その上で必要に応じて腰部にも針灸を施してゆきます。

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治療内容

一診目
ストレスに因る胃腸の働きの低下により、腰部に気血が不十分となっていることをベースとして、腰部の経絡の不通が生じたと判断。
ストレスに対するツボ、胃腸の働きを高めるツボ、腰部のツボに刺鍼。20分前後休んで頂いたところ、腰に違和感程度の痛みは残るがずいぶん楽になった。
気分も腰以上にスッキリしており、手の痺れ、震えもやや改善し、肩凝りも楽になった。という事でこの日の治療は終了した。
二診目以降
同様の治療を継続し急性腰痛の痛みは無くなる。

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施術回数・頻度・期間

今回は、ぎっくり腰なので、週2~3のペースで治療を行い、1週間後には、痛みがなくなった。

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施術後のケア

自宅で出来るストレッチなどを指導しております。

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