安井鍼灸整骨院の施術例

過敏性腸症候群(下痢型)

2025-04-24

病院での診断

過敏性腸症候群(下痢型)

これまでの経過

現病歴:社会人になり大きな仕事を任せてもらえるようになったが、その時から緊張感と不安感が強くなり、胃の痛みやお腹の痛みをよく感じるようになってきた。
2年前のある時に通勤電車の中で急に腹痛が起き、下しそうになり途中下車をしてトイレに駆け込み事なきを得たが、それから電車が怖くなり、各停のしか乗れなくなった。その後、緊張するとお腹が痛くなり、下痢をするようになった。
会社での仕事も忙しく、ミスをできない緊張感や失敗するとどうしようという不安感から仕事中に急に下痢になりトイレに行くことが多くなり、仕事に支障をきたすようになってきた。
また、中学生の頃からの頭痛持ちだが、忙しさやお腹の不調からか頭痛の発作が増え、頭痛の後にも下痢になるようになった。

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治療方針

過敏性腸症候群を作り出している「負のループ」を断ち切ることを主な目的とした鍼を行う。
基礎にある片頭痛改善と脳の機能改善を目的として脳血流量を増やす鍼を主とし、自律神経系や脳腸相関もバランスを調え、過敏性腸症候群の下痢を改善する。
脳機能を高めることにより「抗ストレス力」を高め、緊張感や不安感を少なくすることを期待できる鍼を行う。

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治療内容

初回
仰向けで、腸の状態を安定させることを狙いお腹のツボを2ヶ所選択し、鍼を刺し、自律神経や脳血流を増やすことを目的とし手足のツボを4ヶ所選択し、鍼を刺しました。
刺した深さは5㎜程度で、使用した鍼は直径0.16㎜、長さ15㎜です。
鍼を刺したまま30分程度、寝てもらいました。途中で鍼の効きがよくなるように鍼を操作しました。
2回目から5回目
初回の鍼の後、気持ちが落ち着き、緊張しても腹痛だけで下痢にならなかったとの子でしたので、初回と同じ鍼をしました。
6回目
5回目の後、また、下痢になることが多くなったとあり、詳しく聞きますと、帰宅が24時ごろになるほど忙しかったようです。
この忙しさで「体力・エネルギー」を消耗したことと、「睡眠不足で大丈夫か」という不安感などにより症状の悪化を引き起こしたようですので、不安感を打ち消すことができるツボを加えました。
使用した鍼を初回と同じです。
7回目
症状の安定が見られましたので初回と同じ鍼に戻しました。
8回目
台風により久しぶりに強い片頭痛になり、その後、緊張すると腹痛・下痢になりやすくなったとありました。
気圧の変化と片頭痛の相関性は高いですので、このようなことは起きることを説明し、それに対応できるツボを加えました。
9回目から16回目
台風後、収まっていた頭痛が週末に出やすくなり、それにより不安感が増し、仕事中に腹痛・下痢になることがあるが、以前よりはましとのことでした。
本例の患者さんの頭痛はセロトニンとの関連が大きいですので、脳血流を安定させることを目的にする鍼を増やしました。
17回目から21回目
天候の変化による頭痛発作や、週末の頭痛も起きなくなり、会社での腹痛・下痢もしなくなり、それと同時に通勤電車も大丈夫になってきたとありました。
22回目から24回目
症状が全く感じなくなったとありましたので、24回目で終了としました。

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施術回数・頻度・期間

診療回数→24回
診療頻度→週に1回
期間→半年間

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