慢性的な膝の痛みを1ヶ月で改善(膝痛改善事例)

2020-05-22

仰向けでひざをまっすぐに伸ばしてみると、腫れや痛みがあるためひざが伸びず、軽くひざが曲がってベッドから浮いてしまうため、折り畳んだタオルで高さ調整をした「簡易まくら」を作り、その上にひざをのせてリラックスしてもらうところからスタート!



ひざ裏を触診すると、本来、くぼんで柔らかいはずのひざ裏が、硬く張って緊張していました。


ひざ裏には、膝窩動脈(しっかどうみゃく)という膝全体が滑らかに動くための栄養分や水分を供給している動脈があります。その血流の流れを妨げると膝全体の動きも悪くなるため、ひざ裏のこわばりをゆるめて血流を良くして、腫れを引かせるようにしました。


同時に、脚1本すべての血管の元になる、股関節近くの大きな血管・大腿動脈(だいたいどうみゃく)の流れをよくすることで、それよりも細い血管である膝窩動脈の流れはさらに良くなっていきます。

そのため、それぞれの動脈拍動部のそばに鍼をして、血行を促し、こわばりをゆるめていきました。




さらに、ひざに腫れがでるほどまで症状が進んでいることは、疲労の蓄積や慢性的な腰痛を抱えていらっしゃるケースも多く、その兆候は背中や肩の「コリ」やツボの圧痛として現れます。



そう説明しながら触診すると、腰を通る「経絡(けいらく)」の引きつれサインが現れており、同時に、右ひざと同じ側の右肩上部にもコブのような盛り上がった「コリ」がみつかりました。



仰向けの状態で、こうした反応もツボに鍼をしながら「経絡」の流れをよくすることで、腰の引きつれや肩の「コリ」をゆるめて、うつ伏せでの治療をより効果の高いものとするための伏線をはっていきました。


うつ伏せでは、ひざの関節周りの痛みが残っている部分と、腰の周りで押すと痛みがあるところ(圧痛点)を対応させながら、疲労の蓄積による首、肩、背中の左右バランスを整えるためのツボを選び、鍼とお灸を行って行きました。

慢性的な右肘の痛みを2ヶ月で改善(肩こり改善事例)

2020-05-22

鍼灸治療の診断技術である脈診と腹診からツボを1ヶ所選択し、1本の細い鍼で皮ふに約2 mmの深さ(浅さ?)で鍼をして足の長さのズレを再確認すると、左右の足の長さが揃い、背中もベッドとの隙間が小さくなりました。


次に、首の右側全体のツッパリ感と、首と肩の境目付近で針金を張ったようなスジ張った感じのコリを鍼灸治療の診断方法である経絡(けいらく)を使って、ひとつひとつゆるめていく治療を行いました。



全身のバランスの調整と、左右の経絡上に現れていたコリやつっぱり感を整えた状態で右肘を伸ばし内側にひねる動きを再確認しました。


「痛みがほとんどないが、右肘の内側にかすかに痛みが残っている感じがする」とのこと。



さらに、右肘の内側を通過する「経絡」と関連のあるツボを1ヶ所選択して、皮ふに約0,8 mmの深さ(浅さ?)で鍼刺激を行いました。(経絡は手の太陽小腸経、ツボは上巨虚穴を使用)


再び右肘を伸ばし腕を内側にひねる動きで確認したところ、今度は「痛みがなくなった」ということで、そのまま20分間休んでいただきました。



うつ伏せでは、背中全体をゆるめて、右肘に関連するツボを、首の骨の右際からいくつか選び* 鍼灸治療を行いました。*華佗穴(かだけつ)というツボを使い鍼刺激を行う方法です。