リスタ・コンディショニング・ルームの施術例

首

内科で自律神経失調症と言われた、仕事のストレスから疲労、不眠、首から背中にかけての凝りで悩まれている方

2024.03.06

病院での診断

自律神経失調症/不眠症

これまでの経過

※今回の掲載は本人に了解を得ている事例であることと、個人を特定できないように施しをしております。

6カ月前に仕事で大きなミスを2度起こしてしまった。また、そのころに営業先の会社と、システム開発の問題でもめていた時でもあった。

ミスを挽回しようと残業もこなし頑張っていたのだが、だんだんと疲労がたまり寝つきもよくなくなりはじめる。
時間経過とともに精神的にも余裕がなくなってきていたと思うが、イライラする日が多くなる。また、後頭部から背中にかけて張り(痛み)を強く感じていたので、マッサージを数回受けるが一向に良くならないために、家の近くの内科を受診、検査を行う。自律神経失調症と言われ漢方薬を中心に服薬を行う。

薬を飲み始めて3カ月たって多少良くなってきていたが、まだ何となく疲れが抜けないし、眠りも浅く夢もよく見ていた。そこで、何かほかに方法がないかと検索をしていたところ、当ルームのホームページを見つけ来院。

職業:会社員
性格:真面目、外向的、おっちょこちょい、思い込みが激しい
既往歴(過去に大きな病気をした経験):特になし
お酒:ビール350mlをたまに飲む程度
タバコ:吸わない
趣味:自転車
家族:父親、母親、本人の3人暮らし、兄(結婚をして出ている)/仲は良い

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鍼灸院としての診断

自律神経機能を評価する検査機器での検査結果
きりつ名人(血圧・心拍変動解析ソフトmeijin ):安静時交感神経過緊張型/交感神経反応過剰型(起立時の反応)
※測定時間は5分間
椅子に座った状態で2分(安静)⇒立ち上がって2分(起立から立位)⇒座って1分
安静時のバランスと体位を変えたときの機能を評価する。


CMI健康調査票:CMI健康調査票:領域Ⅲ(どちらかといえば神経症の可能性が強い)

個別で高得点項目:
身体的自覚症では筋肉骨格系と泌尿生殖器、疲労度、習慣。
精神的自覚症では不適応、不安、過敏、緊張。
※CMI健康調査票は身体的自覚症(12系統別)と精神的自覚症(6状態別)を把握と、そこから神経症(ストレスによって精神が疲弊した状態)かどうかの確認をする検査

仕事で挽回しようとしてとった行動が過度なストレスとなり、疲労や睡眠障害、自律神経の交感神経過緊張状態になった考える。

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治療方針

自律神経のバランスの回復によるストレス緩和と疲労回復

1、脳疲労では脳の血流量が低下しているために脳血流の改善を目的に行う。

2、自律神経のバランスの回復。主に副交感神経の働きを促すことと筋緊張のある抗重力筋の緩和

3、ホームワーク(自宅で行ってもらうこと):漸進的筋弛緩法の簡易バージョンと自転車でのサイクリング。
※漸進的筋弛緩法とは、筋肉のある部位に8割程度の力を10秒間入れたのち、力を20秒から40秒間抜いて脱力状態を作る。

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治療内容

1、脳血流改善を目的に、四肢末端への鍼治療プラス低周波鍼通電(20分程度)

2、頭のてっぺん付近(ツボ名は百会)と眉間(ツボ名は印堂)に鍼治療プラス低周波鍼通電(20分程度)

3、筋緊張している抗重力筋に置鍼(20分程度)

4、後頭部から背中にかけての張りに対して、トリガーポイント(痛みの引き金になっている場所)に置鍼(20分程度)/必要に応じて低周波鍼通電も行う

※置鍼とは、鍼を刺入した状態で一定時間置いておくこと。

7、ホームワーク:毎日の課題・漸進的筋弛緩法の簡易バージョンと週末の自転車。


初診時
現在の困りごとを伺った後、現在の自律神経の状態を確認するために『きりつ名人』を行う。
次に、症状や状態の説明を認知モデル/認知行動モデルで説明を行った後に上記の内容の鍼施術を行った。

ホームワークとしては、毎日、漸進的筋弛緩法を行ってもらう。週末は自転車で気分転換を図ることとする。


第2セッション
前回の施術後の確認。鍼当たりがあったかどうかなどネガティブな要因とポジティブな変化があったかの確認を行う。

以後、2セッション~18セッション(8セッション以降は頻度は隔週とした)まで鍼施術内容(鍼の本数は調整した)に変化はない。

第10セッション
きりつ名人
10セッション時:安静時健常型/交感神経過剰反応型

第16セッション以降は、月に一度ペースとした。
第18セッションで終了

ただし、本人の希望により、
コンディショニングとして月1回ペースで継続中。また、美容鍼にも興味があるということなので、顔の抗重力筋などにも施術を行っている。

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施術回数・頻度・期間

施術回数:18セッション、ただし現在も継続中
頻度:週1回から始め、心身の状態によって隔週から月に1回
期間:約8カ月

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施術後のケア

趣味の自転車の継続。
本人からピラティスを習うということなので、ぜひ行ってくださいと伝える。

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