リスタ・コンディショニング・ルームの施術例

首

仕事などのストレスから胃痛と疲労、不眠、首・肩の凝りに悩まれている方

2023.01.25

これまでの経過

※今回の掲載は本人に了解を得ている事例であることと、個人を特定できないように施しをしております。

6カ月前に職場で移動があり、移動先がとても忙しい部署で周りの人たちもイライラしているのがわかるぐらいであった。
本人も時間的余裕がなくなり、ストレスを感じてはいたがどうすることもできずにいた。

約一か月前ぐらいからは、疲労感が強くなりだんだんと眠れなくなってきていた。また、会社に行こうとすると胃痛も起きるようになっていた。
救いだったのは、休日は週に2日間はきちんととれていた。

2歳上の先輩とランチをしている時に、身体の疲労や胃痛のことを話したら、先輩も通院されている当ルームを紹介されて来院。

職業:会社員
性格:真面目、外向的、思い込みが激しい
既往歴(過去に大きな病気をした経験):特になし
お酒:日にビール350ml
タバコ:吸わない
趣味:スノーボード
家族:父親、母親、弟、本人の4人暮らし/仲は良い

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鍼灸院としての診断

自律神経機能を評価する検査機器での検査結果
きりつ名人(血圧・心拍変動解析ソフトmeijin ):安静時交感神経過緊張型/交感神経反応過剰型(起立時の反応)
※測定時間は5分間
椅子に座った状態で2分(安静)⇒立ち上がって2分(起立から立位)⇒座って1分
安静時のバランスと体位を変えたときの機能を評価する。


CMI健康調査票:CMI健康調査票:領域Ⅲ(どちらかといえば神経症の可能性が強い)

個別で高得点項目:
身体的自覚症では消化器系と筋肉骨格系、疲労度、習慣。
精神的自覚症では不適応、抑うつ、緊張。
※CMI健康調査票は身体的自覚症(12系統別)と精神的自覚症(6状態別)を把握と、そこから神経症(ストレスによって精神が疲弊した状態)かどうかの確認をする検査

仕事での時間的ゆとりのなさからくるストレスによる症状と自律神経の交感神経過緊張状態と考える。

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治療方針

自律神経のバランスの回復によるストレス緩和と疲労回復

1、脳疲労では脳の血流量が低下しているために脳血流の改善及びセロトニン量のアップを目的に行う。

2、自律神経のバランスの回復。主に副交感神経の働きを促すことと筋緊張のある抗重力筋の緩和

3、ホームワーク(自宅で行ってもらうこと):漸進的筋弛緩法の簡易バージョンと美観ローラーによるマッサージ。
※漸進的筋弛緩法とは、筋肉のある部位に8割程度の力を10秒間入れたのち、力を20秒から40秒間抜いて脱力状態を作る。

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治療内容

1、脳血流改善を目的に、四肢末端への鍼治療プラス低周波鍼通電(20分程度)

2、頭のてっぺん付近(ツボ名は百会)と眉間(ツボ名は印堂)に鍼治療プラス低周波鍼通電(20分程度)

3、脳血流改善を目的に三叉神経等へ置鍼(20分程度)
ツボ名では陽白、四白、大迎

4、胃痛に対して、背部(胸髄)でT6-T8という場所に置鍼(20分程度)

5、筋緊張している抗重力筋に置鍼(20分程度)

※置鍼とは、鍼を刺入した状態で置いておくこと。

7、ホームワーク:毎日の課題・漸進的筋弛緩法の簡易バージョンと美顔ローラーのマッサージ。


初診時
現在の困りごとを伺った後、現在の自律神経の状態を確認するために『きりつ名人』を行う。
次に、症状や状態の説明を認知モデル/認知行動モデルで説明を行った後に上記の内容の鍼施術を行った。

ホームワークとしては、毎日、漸進的筋弛緩法と美顔ローラーを用いて抗重力筋にマッサージを行ってもらう。


第2セッション
前回の施術後の確認。鍼当たりがあったかどうかなどネガティブな要因とポジティブな変化があったかの確認を行う。

以後、2セッション~10セッション(6セッション以降は頻度は隔週とした)まで鍼施術内容(鍼の本数は調整した)に変化はない。


第10セッション
きりつ名人
10セッション時:安静時健常型/交感神経過剰反応型


第10セッション以降は、隔週から月に一度ペースで現在も行っている。

本人の希望により、
現在の施術ペースで次の職場移動まで継続する予定である。

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施術回数・頻度・期間

施術回数:10セッション以降現在も継続中
頻度:週1回から始め、心身の状態によって隔週1回から月に1回
期間:現在まで約1年

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