リスタ・コンディショニング・ルームの施術例

肩

仕事の影響で慢性的な肩こりと背中の張りで困られている方

2023.01.08

これまでの経過

※今回の掲載は本人に了解を得ている事例であることと、個人を特定できないように施しております。

プログラム作成の仕事で一日中パソコンに向かっている状況が10年以上就職してからずっと続いている。
20代から肩こりと背中の張りはあったが、ジムなどで運動したりすることで解消していた。
ただ、30歳前後ぐらいからは今までのように運動だけでは取れなくなってきている。
特に背中全体に張っている感じと右肩が痛みがある。
仕事は好きな仕事なのでやりがいを感じているが、つい休むこともしないで長時間仕事をしてしまうことがある。

職業:会社員
性格:真面目、神経質、外向的、こだわりが強い
既往歴(過去に大きな病気をした経験):特になし
お酒:日にビール350ml
タバコ:吸わない
趣味:ジムでの運動
家族:妻・30代/長男・2歳
夫婦・家族関係は良好

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鍼灸院としての診断

自律神経機能を評価する検査機器での検査結果
きりつ名人(血圧・心拍変動解析ソフトmeijin ):安静時健常型/健常型(起立時の反応)
※測定時間は5分間
椅子に座った状態で2分(安静)⇒立ち上がって2分(起立から立位)⇒座って1分
安静時のバランスと体位を変えたときの機能を評価する。


CMI健康調査票:CMI健康調査票:領域Ⅰ(正常域)
個別で高得点項目:身体的自覚症では筋肉骨格系と疲労度、習慣/精神的自覚症では目立って高いものがなかった。
※CMI健康調査票は身体的自覚症(12系統別)と精神的自覚症(6状態別)を把握と、そこから神経症(ストレスによって精神が疲弊した状態)かどうかの確認をする検査


身体状態の考え方として、
急性の筋緊張や痛みの延長の慢性の緊張と痛みだと考える。


※痛みは急性の痛みと慢性の痛みでは治療方法が違ってくる。
急性の痛み(身体からの警告信号)
パターン1・・ぎっくり腰や捻挫などになってすぐの場合は、痛みの場所が炎症しているのでその場所が鍼治療の場所となる。

パターン2・・肩こりや腰痛などである程度の期間痛みがあるが、痛みの個所がその一部分だけの場合。
今回のケースがこれに当たります。
(慢性痛に分類される場合もありますが、痛みが局所であるので鍼治療は急性痛の治療方法を用います)


慢性痛・・3カ月~6か月の期間過ぎても治らない痛みのことをいいます。
パターン1(脊髄レベルの痛み)・・痛みの場所は特定の場所で、それ以外にも一つとか少ないが他の症状がある。
例えば、腰痛があって足の冷えもある場合など。

鍼治療は、脊髄局所で起きた痛みは、背骨の中にある脊髄というところに集約されます。
背骨にはそれぞれに番号があり、その背骨から神経(脊髄神経)が出ていてその神経が支配しているエリアに鍼刺激を行うことで痛みを抑えます。


パターン2(脳(全身)レベル)・・症状が痛みだけではなく全身に様々な症状が起きていて、交感神経の亢進やネガティブな気分などで痛みが増悪する場合。

鍼治療は、四肢末端に鍼治療を行うことで下行性疼痛抑制系を働かすような鍼治療を行う。
また、鍼治療単独では慢性痛には有効とはいえないので、エビデンスのある認知行動療法と運動療法を併用する必要があります。

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治療方針

1、僧帽筋の筋緊張緩和を目的にトリガーポイントへ鍼治療

2、右肩の筋緊張緩和を目的にトリガーポイントへ鍼治療

3、自律神経のバランス維持と筋緊張のある抗重力筋の緩和

4、ホームワーク(自宅で行ってもらうこと):動的ストレッチとジムでのトレーニング

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治療内容

1、僧帽筋のトリガーポイントに置鍼(20分程度)
※置鍼とは、鍼を刺入した状態で置いておくこと。

2、右肩のトリガーポイントに鍼治療プラス低周波鍼通電(20分程度)

3、僧帽筋以外の筋緊張している抗重力筋に置鍼(20分程度)

4、ホームワーク(自宅で行ってもらうこと):動的ストレッチとジムでのトレーニング


初診時
現在の困りごとを伺った後、現在の自律神経の状態を確認するために『きりつ名人』を行う。
次に、症状や状態の説明を認知モデル/認知行動モデルで説明を行った後に上記の内容の鍼施術を行った。

ホームワークとしては、動的ストレッチを指導し毎日行っていただくこととジムでのトレーニング


第2セッション
前回の施術後の確認。鍼当たりがあったかどうかなどネガティブな要因とポジティブな変化があったかの確認を行う。

以後、2セッション~10セッションまで毎週行う。
10セッション以降は頻度は隔週とした。

20セッション以降は月に一回ペースで行い、現在もコンディショニング調整として継続している。

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施術回数・頻度・期間

施術回数:20セッションで痛みを取り、その後は月一回ペースで継続中
頻度:週1回から始め隔週から月1回
期間:1年間・現在も継続中

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施術後のケア

現在も継続しているが、動的ストレッチとジムでのトレーニングを継続してもらっている。

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