はりきゅう処えのんの施術例

耳

突発性難聴により音が聞こえなくなった

2021.01.19

病院での診断

突発性難聴で音が聞こえなくなた

これまでの経過

3週間前に突然めまいに襲われた。周りの音が変に聞こえるようになり立っていることができなかった。少し動けるようになってからすぐに病院に行くとCTと聴力検査をすすめられた。
検査の結果、右耳の聴力がスケールアウトしており、突発性難聴と診断された。ステロイドの投薬を指示され、2週間後再度検査を行うも全く改善が見られなかった。
「治らない人がいるの!?」と不安に感じ、薬以外の方法を調べた。するとインターネットで鍼がいいのではないかという情報を得た。
当院には耳鼻科を専門的に見ているという理由から来院された。

続きを見る

鍼灸院としての診断

突発性難聴は2週間で聴力の回復が見られなければ、回復が難しいとされている病気である。今回のケースでも早期にステロイド投薬をしたのにも関わらず、全く回復がみられなかった。
ステロイドの投薬で回復が全く見られない場合は、原因が他にあると考えている。その1つが耳への血流が不足していることにある。
特に内耳の部分への血流が悪く、血液に含まれる栄養が耳の細胞に届いていないケースが多い。内耳にできるだけ多くの血液を送るのが施術のポイントとなる。

続きを見る

治療方針

内耳へ血液を送るために必要なことは、首や方のコリを緩めることである。筋肉を緩めることで、血液の流れが良くなり内耳に栄養が届くようになる。
ここで大事なことは、適切に首や肩のコリを緩めることである。ただ、単純に首や肩のコリをマッサージなどで緩めても血液の流れは良くならない。
むしろ必要な緊張まで奪ってしまい血液の流れが悪くなることもある。首や肩のコリがなぜ起こるかを突き止め施術する必要がある。

続きを見る

治療内容

首や肩の状態を確認すると、耳の血流に関わる首のコリがみられた。ご本人に首や肩のコリの自覚はなかったが、触れると痛みを感じられた。
首コリの原因が背中の筋肉の緊張によって引き起こされていたため、背中に鍼をした。また、背中の筋肉の緊張は内臓の調子を現すものでもある。次いで、内臓の調整を行うために肘や足にも鍼をし整えるた。
7回ほど同様の施術を続ける。少しずつであるが、なんとなく音が聞こえる感覚が日に日に出てきていた。
通院を開始して3週間後の検査では、40dB付近まで聴力の回復がみられた。
その後も施術を続けると5週間後の検査では、正常値(20dB)まで回復がみられ、日常生活に問題がないまでに回復した。
ご本人も「まさか、ここまで回復するなんて…」と、とても嬉しそうな顔で感謝していただけた。

続きを見る

施術回数・頻度・期間

週2−3回

続きを見る