やわらげ鍼灸roomの施術例

頭

左顔面麻痺後遺症

2022.11.11

病院での診断

顔面神経麻痺

これまでの経過

17歳の高校生の頃、朝起きると突然、左顔面に力が入らなくなっており、目と口がやや垂れ下がって閉じることが出来ず、涙と唾液が出る。舌にシビレがあり味覚を感じない。病院で顔面神経麻痺と診断され「副腎皮質ホルモン」というステロイド飲み薬を処方されたが効かず、結局、後遺症が残った。20代の頃、いちど鍼治療を受けてから動くようになったところがあったが、仕事が忙しく、経済的にも安定しなかったので通えなくなった。

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鍼灸院としての診断

普通にしていると麻痺があるとはわからないが、動かしてみると左の口角が少ししか上がらず、口笛を吹きづらい。左目を自然に閉じたとき、ほんの数ミリ開いている。過去の病院の診断からラムゼイ・ハント(水筒帯状疱疹ウイルス)などウイルス性ではなく、額、目、口すべてに麻痺が起こったとのことだったので、末梢性の顔面神経麻痺の後遺症の可能性あり。

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治療方針

末梢神経はリハビリを行えば、補う神経が創出されてくる可能性があるので、麻痺局所の神経やツボを鍼で刺激し、血流を運ぶ。また、患部局所だけに神経創出が起こるわけではないので、左顔面を含め、左の頭、首など全体的に刺激を行い、左顔面神経への血流増進と代謝増進をはかる。

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治療内容

左顔面部の四白~翳風をつなぎ鍼通電。左顔面部のツボ、頭、首のツボを取穴。

取穴したツボ・筋肉(左顔面部、左頭部、左頸部)=翳明、巨髎、迎香、地倉、承漿、下関、上関、太陽、魚腰、頭維、印堂、百会、顎二腹筋、口角挙筋、胸鎖乳突筋、阿是穴すべて。

使用した鍼の種類=寸1-1番、5分02番、寸3-2番、寸3-3番(通電ヵ所のみ)。
 
置鍼15分後、顔面の筋肉をほぐし、ヘッドマッサージも行った。

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施術回数・頻度・期間

最初の発症からかなりの年月が経ってしまっているので、根気よく続けること。できれば週1回。無理でも月に1回は受けたほうが緩和されて楽。

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施術後のケア

自分で顔面のマッサージを行い、冷えに注意する。諦めず、動かす訓練をし、根気よくリハビリを続ける。

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