ビッグママ治療室の施術例

婦人科

よい胚盤胞をETしても不妊『妊娠する気がしません!』

2023.04.21

病院での診断

不妊 貧血 子宮内膜症 

これまでの経過

34歳から体外受精をしています。
6回採卵して、6回移植しました。

よいグレードといわれる凍結胚盤砲が3つありますが、結局今までと
同じく移植しても妊娠出来ずに終わる気がして、治療を進める気持ちになれません。

もう採卵の移植もする気になれません。

もともと、ふらっと倒れることや、子宮内膜症などのトラブルもあり、体調そのものもあまりよくありません。早く妊娠したくていままで治療を進めてきましたが、6回も『妊娠する可能性が高い』と言われる卵を移植しましたが、1度だけ着床したことがあるだけで、妊娠することは一度もありません。

まだ3つ凍結してある胚盤胞がありますが、もう何度移植しても妊娠する気がしません。
採卵だってもうしたくありません。

どうしたらいいのでしょうか?

続きを見る

鍼灸院としての診断

『妊娠する可能性が高い』という卵を何度も移植しているのに、妊娠出来ない。どうしたらいいのかわからないということですね。もう妊娠への挑戦そのものも疲れてしまったのではないかと思います。

お身体を拝見すると、
・脉状そのものに力がなく全身の生命力の弱さを感じる。
・任脉といわれる女性の生殖を支える経絡にあるツボが弱っている(手をかざすとすうっと引く感じがあります)
・身体全体の弱さ、婦人科的な弱さに比して、末端の経穴の冷え、ストレスを表す経穴のきつさなどが明瞭。

つまり、よいグレードの卵がとれ凍結出来ているということは、もともとの女性の生殖力は充分存るはずだと思われますが、強いストレスによって全身の気血の巡りがガチガチになってしまい、巡り養われるはずの部分に力が及ばず、妊娠に致らない、精神的に参ってしまうという悪循環になっていると思われます。そしてこの悪循環によって、妊娠を成立する生命の土台の力(腎気)に負担となってしまていると思われます。

腎気をしっかりたて、全身の力を補うことで必ず妊娠が成立すると思われます。
あまり考え込むことそのものが身体への負担です。
一緒によく考えながら、治療を進めていきましょう。
きっと出口が見えてくると思います。

前に向かって進みましょう。

続きを見る

治療方針

・弁証 腎虚を中心とした気虚肝鬱
・論治 益気補腎 疏肝理気 
・治療方針 まず第一に腎気の回復を図る。必要に応じて肝鬱に手を入れる。

続きを見る

治療内容

初診
左外関(TE5)、左公孫(SP4) 右足三里(ST36)、復溜(KI7)(灸頭鍼)、
中脘(CV12)、気海(CV6)、関元(CV4)
心兪(BL15)
左胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

20診(3ヶ月後)
肺兪(BL13)、
左胃兪(BL21)、左三焦兪(BL22) 腎兪(BL23) 次髎(BL32)
百会(7)、左外関(TE5)、左公孫(SP4) 右足三里(ST36)、左三陰交(SP6)

続きを見る

施術回数・頻度・期間

週に2回 
初診から半年後に妊娠、無事に38才にて出産

続きを見る

施術後のケア

自宅でのセルフケア:
中脘(CV12)、気海(CV6)、関元(CV4)、左外関(TE5)、左足三里(ST36)、復溜(KI7)、左臨泣
毎回施術後に印をつけます。

続きを見る