伝統鍼灸 楓庵の施術例

帯状疱疹後神経痛

2022-03-15

病院での診断

帯状疱疹後神経痛

これまでの経過

3月某日
左膝大腿内側〜左膝内側に発疹ができ、
その日の夜、脚の疼痛のため
朝まで全く眠れなかった。
翌朝、皮膚科を受診。
帯状疱疹と診断を受け、発疹の酷い箇所に
サージカルパットを貼り、
抗ヘルペスウィルス薬の内服薬を
1週間分処方されるも痛みが引かないため、
楓庵に施術依頼される。

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鍼灸院としての診断

誤治による血熱、腎陰虚

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治療方針

清熱涼血、補腎滋陰

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治療内容

・初診
経緯を問診すると、
発疹が出る前日に鍼灸整骨院で
骨盤の位置を修正する目的で
施術を受けに行き、
体中に灸を施術されたとのこと。
目視で確認したところ、
曲池、手三里、外関、陽池、合谷、
足三里、上巨虚、陰綾泉、地機、
三陰交、解谿、太谿、
いずれも左右両方に灸痕あり。
(あとで確認したが、
背部にも兪穴に数十ヶ所の灸痕あり。)
多壮灸のせいか、施灸箇所が
紅く腫れ水疱ができていた。


鍼灸整骨院の説明では、
"体が弱っているので灸で体を温めて
回復させましょう。"とのこと。
恐らく弁証論治をしていない
マニュアルの施術と推測。

疼痛の場所は、
帯状疱疹の部位と左大腿前面やや外側。
日中も痛いが、夜間の疼痛がきつい。


もともと陰虚体質なのか痩せ型で
脂肪があまりついていない。
陰虚の人には灸は禁忌になるため、
体中の灸による施術で陰気を枯渇させ、
同時に灸で血熱が生じてしまった模様。
また、腎陰の枯渇が劇しい。
もともと腎陰虚なのか、
血熱による損傷なのかは置いといて、
これを早急に滋陰せねばならない。
施術中から気持ちいい感じがあり、
スーッと体がスッキリした感覚あり。
続けて診たいので明日予約を取ってもらう。

・2診
前回施術の翌日。
施術後、昼間に3時間ほど痛みなく眠れた。
夜中の疼痛も⑩→⑥とマシになり、
夜間尿無くなる。
次回も続けて診たいため
明日予約取ってもらう。

・3診
前回施術の翌日。
脚の疼痛が大分マシになるが
臍の左側へ移ったり、
胃脘部へ移ったり、
臍の右側へ移ったりと
痛む場所が遊走性になる。

また、手足の発疹も大分紅味がひいて
目立たなくなってきた。

・4診
前回施術より2日後。
胃脘部の痛みがあるが
我慢できないほどではない。
発疹がかなり引いてきた。


・5診
前回施術より3日後。
違和感は残るが、痛みは消失。
夜も眠れるようになる。
手足も灸痕は残るが、
紅味引いてスッキリしている。

その後はメンテナンスで
週1回ペースで診させて頂いてます。

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施術回数・頻度・期間

・施術回数
定期的な施術は5回。

・頻度
なるべく詰めて来てもらいました。

・期間
1週間

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施術後のケア

灸による誤治がキッカケで
発症した帯状疱疹かと思われます。
何でも体を加熱すれば良い
というわけではないので
体質に合わせた施術が大事になってきます。

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