虹ヶ丘鍼灸院の施術例

腰

卓球をしているときに始まった腰痛

2022.03.17

これまでの経過

前日の夕方、卓球をしているときに腰が痛みはじめた。その晩は、寝返りの時に痛むので、あまり眠れていない。今朝は起き上がるのが大変だった。椅子などから立ち上がる時も痛い。前かがみは痛いので顔を洗うのに膝を曲げ、肘を洗面台について洗った。歩くのは、ダルさはあるが歩ける。足にしびれなどの症状は出ていない。横向きで寝ているのが一番楽。仰向けでは膝を立てた方が楽。腰をひねったり、横に曲げたりするのは痛くない。20代の時にぎっくり腰になったことがある。肩こりは常にあって、ひどくなると頭痛がする。仕事の半分は事務だが、結構重いものを持つことも多い。鍼の施術を受けるのは初めて。

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鍼灸院としての診断

基本的に、体を動かしたときに痛みが出ているため、筋肉の硬さが痛みの元である可能性が大きい。前後の動きで痛み、左右の動きでは痛みがないので、特に前後の動きにかかわる筋肉が痛みに深くかかわっていると思われる。
また、卓球をしているときに痛み始めたということだが、卓球自体が痛みを引き起こした可能性もあるが、それまでの家事や育児、それに加えて仕事と多忙な生活による疲労、慢性的な筋肉のコリがあり、そのことも今回の痛みに大きな影響を与えていると考える。

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治療方針

今回の痛みのベースには、仕事などによって血虚(東洋医学でいう血を消費し不足している状態)となり、疲労がたまっている。こういう状態であれば、筋肉は硬くなりやすいので、まずは、血虚の改善を図る。
それから、実際に痛みに関連している筋肉やその筋肉とつながりの深い筋肉を緩めて、痛みを緩和し、動作を改善する。

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治療内容

(初回)まずは、血虚の改善のための施術を行う。それから、圧痛(指で押したときに出る痛み)の強い臀部の筋(左右3点ずつ)に施術→多少いいような気がするという程度に改善。
(2回目)まだ、朝起きるときや立ち上がる時は痛みが出る。前屈すると体の奥の方が痛い。初回の時には治療対象から外していた筋肉があったが、症状からして関連が深そうなので、もう一度注意深く探ると筋肉の硬くなった部分を発見。圧痛強い。そこを押圧したまま前屈してもらうと体の奥の方に感じていた痛みがなかったので、その筋肉を緩める施術を行う。施術後、前屈しても奥の方の痛みはなかった。血虚の施術は先に行っている。
(3回目)朝、起き上がる時がまだ痛い。立ち上がって腰を伸ばすのが痛い。まずは、血虚の施術。これで足が温もる。次に、筋肉を探る。左右の臀部の圧痛部位を押圧したまま前屈してもらうと、痛みが改善→ここに施術。前屈も後ろに反るのも痛みがかなり減った。
(4回目)朝、起き上がるのがとても楽になった。顔も洗えた。動作が楽にできる。血虚の施術をして、まだ硬さの残っている臀部の筋肉に施術。痛みがなくなったので、治療終了とする。

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施術後のケア

体を回復させていくには、睡眠が大事なので、睡眠時間を確保し、光は交感神経を緊張させるので眠りにくくし、睡眠の質を下げてしまうので、就寝中は、照明(豆球も)を消し、真っ暗にすること。
また、血虚なので、血を消耗する激しい運動や、テレビやスマホなどで目を酷使しないことをすすめる。

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