下車坂治療院の施術例

左肩の痛み(いわゆる五十肩か)

2022-08-31

病院での診断

なし

これまでの経過

【現病歴】
当院初診の前年12月に本格的に痛み出した。
それ以前にも違和感があった。
年明けから貼り薬を使っているが、背中に腕を回す動作が痛くてできなくなったため、20XX年3月に当院を訪れた。
【自覚症状】
夜間痛があり、ほとんど右下側臥位で寝ている。その体勢でも左肩前面に痛みが出て、目が覚める。仰向けでも同じ体勢が続くと痛みを感じる。
痛みが出ない範囲で、週1回のダンスは続けている。

【所見】
左肩 前方挙上160°まで挙がるが、左肘が少し曲がる。
   外転挙上160°まで挙がるが、左肘が少し曲がる。
   結髪動作右よりも2cmほど狭い。もともとは左側のほうが広い。
   結帯動作右よりも10cmほど狭く、左肩前面に強い痛み。
左上腕骨大結節部に圧痛

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鍼灸院としての診断

発症時からの経過と所見から、いわゆる五十肩と推測。

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治療方針

初期目標は夜間痛の軽減、長期の目標としては、以前のようにダンスができるようになること。
それらを期待した鍼治療を行う。

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治療内容

【初診】
<右側臥位>
 ・左棘下筋、棘上筋、三角筋中部繊維へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・赤外線での温熱
 ・指圧3分程度
<仰臥位>
 ・右上腕骨大結節部、三角筋前部線維へ1ヘルツ5分の鍼通電
 ・指圧3分程度
 ・赤外線での温熱
無理して動かさないこと、痛みのない範囲では積極的に動かすことをアドバイス。 
【第2診(初診から7日後)】
前回治療後、夜間痛が少し軽減した。
結帯動作の痛みが強い。頚肩のコリも気になっている。
<右側臥位>
 ・左棘下筋、僧帽筋、肩甲挙筋、棘上筋へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・指圧5分程度
 ・赤外線での温熱
<仰臥位>
 ・左三角筋(中部繊維、前部線維)へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・左上腕骨大結節部 置鍼10分
 ・指圧3分程度
 ・赤外線での温熱
【第3診(初診から14日後)】
前回来院時よりも、左肩前面の痛みが軽くなった。動きも少し良くなった。左下側臥位も短時間であれば、出来るようになった。ただし、それをしたせいか、左肩後面が痛くなった。頚肩コリは前回より軽い。
<右側臥位>
 ・左棘下筋、僧帽筋、肩甲挙筋、三角筋後部繊維へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・左棘上筋 置鍼10分
 ・指圧3分程度
 ・赤外線での温熱
<仰臥位>
 ・左三角筋(中部繊維、前部線維)へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・左上腕骨大結節部 置鍼10分
 ・指圧3分程度
 ・赤外線での温熱
【第4診(初診から21日後)】
左肩後面の痛みは解消して、左下側臥位・伏臥位ができるようになった。ただ、結帯動作は痛みが強い。
<右側臥位>
 ・左棘下筋、僧帽筋、肩甲挙筋、棘上筋へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・指圧5分程度
 ・赤外線での温熱
<仰臥位>
 ・左三角筋前部線維、上腕骨大結節部へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・左三角筋中部繊維 置鍼10分
 ・指圧3分程度
 ・赤外線での温熱

【第5診(初診から31日後)】
少しずつ改善している。左肩前面から上腕前面に張りが出てきた。
<右側臥位>
 ・前回同様の治療(赤外線は中止)
<仰臥位>
 ・左三角筋(前部線維、中部繊維)、上腕骨大結節部、上腕二頭筋へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・指圧3分程度

【第6診(初診から35日後)】
可動域が改善してきた。痛みを気にしないで眠れるようになったが、痛みを忘れて動くと痛みを感じる。
・前回同様の治療

【第7診(初診から45日後)】
長期休暇で動かなかったせいか、左肩の動きが悪い気がする。
<右側臥位>
 ・左三角筋(中部、後部)、棘上筋、棘下筋、肩甲挙筋、僧帽筋へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・指圧5分
<仰臥位>
 ・左三角筋(前部線維)、上腕二頭筋へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・左上腕骨大結節部、三角筋中部繊維 置鍼10分
 ・指圧3分
【第8診(初診から49日後)】
前回よりも動きが良い。夜間痛はほとんどない。
<右側臥位>
 ・前回同様の治療
<仰臥位>
 ・左上腕骨大結節部、上腕二頭筋へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・指圧5分
【第9診(初診から63日後)】
前回よりも動きが良い。
体全体が疲れているので、指圧を受けたい。
・右側臥位(30分)、左側臥位(15分)、仰臥位(15分)で全身指圧
【第10診(初診から68日後)】
全身の疲れは解消。左肩の可動域も少し拡大した。ダンスはほとんどの動きができる。
 ・第8診同様の治療
【第12診(初診から90日後)】
数日前から、瞬間的に左肩が抜けそうな感覚がある。その時には少し痛みがあるが、継続はしない。左肩の可動域は拡大傾向にある。
左鎖骨肩峰端直下に圧痛。左結帯動作初診時よりも5cmほど改善。
<右側臥位>
 ・第10診同様
<仰臥位>
 ・左三角筋(前部線維、中部繊維)へ1ヘルツ10分の鍼通電
 ・左上腕骨大結節部、鎖骨肩峰端直下(圧痛部) 置鍼10分
 ・指圧3分
【第13診】
左肩の痛みの軽減、可動域の改善が見られたので、全身の指圧を希望された。左肩回りを中心に全身の指圧を60分施す。

第13診以降は、月1回ペースで全身の指圧を継続。

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施術回数・頻度・期間

初診から90日で合計12回の施術を行った。

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施術後のケア

いわゆる五十肩の回復期なので、セルフケアとして左肩を積極的に動かすことを薦めた。主に外旋筋のストレッチを指導した。

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