下車坂治療院の施術例
腰が痛くて歩くことが怖い
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腰
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女性
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60代
2022-02-12
病院での診断
4カ月前に腰椎圧迫骨折の診断を受けたが、骨折は完治している。
これまでの経過
【現病歴】
20XX年6月、ギックリ腰になった。ギックリ腰は2回目。
同年7月に、2度尻もちをつき、腰痛が続いた。痛みが引かないため、病院にかかると、脊椎に2か所の圧迫骨折が見つかった。同時期に、ガンの内視鏡手術があったため、1か月入院。
退院時には、体重が10キロほど落ちて、体力も落ちた。その頃から、少しずつ腰痛は軽くなっていて、今(同年11月中旬)は、台所仕事ができるようになった。ただし、家の中でもコルセットを装着している。歩くことが怖くて、近所への買い物も夫に付き添いが必要。荷物は夫に持ってもらう。階段昇降は歩行以上に辛いし、怖い。杖の使用はない。
禁煙したこともあってか、退院後は食欲旺盛で、退院時よりも10キロ以上、太った。腹が出てきて、体幹の前屈が苦しい。
仰向けで眠っているが、痛みで目が覚めることはない。
下肢症状なし。安静時痛なし。
立ち上がるときなど、初期動作時の痛みが強い。
腰痛の緩和を期待し、来院した。
【パーソナルデータ】
過去に鍼の経験はない。マッサージは受けたことがある。
主婦。夫と二人暮らし。
ガンの治療は現在も継続中。担当医師から鍼治療の同意あり。
【所見】
腰をかばうような歩容の乱れがある。
全体的に筋が細く感じる。
発赤、腫脹、熱感なし。
体幹前屈で左右腰部下部に痛み(左<右)、可動域はまずまず。
体幹後屈で左右腰部下部に痛み(左<右)、可動域狭い。
左右体幹回旋で左右とも、右腰部下部に痛み。
第8胸椎、第5腰椎棘突起に圧痛あり。
右上後腸骨棘、脊柱起立筋(第4,5腰椎レベル)に圧痛あり。
20XX年6月、ギックリ腰になった。ギックリ腰は2回目。
同年7月に、2度尻もちをつき、腰痛が続いた。痛みが引かないため、病院にかかると、脊椎に2か所の圧迫骨折が見つかった。同時期に、ガンの内視鏡手術があったため、1か月入院。
退院時には、体重が10キロほど落ちて、体力も落ちた。その頃から、少しずつ腰痛は軽くなっていて、今(同年11月中旬)は、台所仕事ができるようになった。ただし、家の中でもコルセットを装着している。歩くことが怖くて、近所への買い物も夫に付き添いが必要。荷物は夫に持ってもらう。階段昇降は歩行以上に辛いし、怖い。杖の使用はない。
禁煙したこともあってか、退院後は食欲旺盛で、退院時よりも10キロ以上、太った。腹が出てきて、体幹の前屈が苦しい。
仰向けで眠っているが、痛みで目が覚めることはない。
下肢症状なし。安静時痛なし。
立ち上がるときなど、初期動作時の痛みが強い。
腰痛の緩和を期待し、来院した。
【パーソナルデータ】
過去に鍼の経験はない。マッサージは受けたことがある。
主婦。夫と二人暮らし。
ガンの治療は現在も継続中。担当医師から鍼治療の同意あり。
【所見】
腰をかばうような歩容の乱れがある。
全体的に筋が細く感じる。
発赤、腫脹、熱感なし。
体幹前屈で左右腰部下部に痛み(左<右)、可動域はまずまず。
体幹後屈で左右腰部下部に痛み(左<右)、可動域狭い。
左右体幹回旋で左右とも、右腰部下部に痛み。
第8胸椎、第5腰椎棘突起に圧痛あり。
右上後腸骨棘、脊柱起立筋(第4,5腰椎レベル)に圧痛あり。
鍼灸院としての診断
入院中に筋力が落ち、体力が低下。
一方、体重は増加しているため、筋への負担が今まで以上にかかり、筋の痛みを発症していると推測する。
精神的な不安感も痛みを増悪させていると推測する。
一方、体重は増加しているため、筋への負担が今まで以上にかかり、筋の痛みを発症していると推測する。
精神的な不安感も痛みを増悪させていると推測する。
治療方針
痛みの出ている筋を中心に鍼治療を行う。
鍼が初めてで不安感があるので、考慮して施術する。
痛みの部位以外の疲れや、精神的な不安の解消を期待して、全身の指圧も施す。
鍼が初めてで不安感があるので、考慮して施術する。
痛みの部位以外の疲れや、精神的な不安の解消を期待して、全身の指圧も施す。
治療内容
【初診】
<左側臥位>
右最長筋(第4,5腰椎レベル)1ヘルツ10分の鍼通電
右上後腸骨棘上際、左最長筋(第5腰椎レベル)、第8胸椎棘突起左右直側に置鍼10分
併せて右側臥位→左側臥位→仰臥位で全身指圧
※施術後の体幹動作時痛軽減。
【第2診(初診から7日後)】
前回治療後3日間くらいは調子が良かったので、1㎞くらい歩いた。コルセットを外してで出掛けた。
ただ、今朝は洗顔動作で腰が痛かった。
治療内容は前回同様。赤外線での温熱を加えた。
【第3診(初診から27日後)】
ガンの治療で5日間入院していた。
退院3日後、起床動作で腰に強い痛みが出たため、入院していた病院の整形外科に行きレントゲン検査を受けた。腰椎の不整や椎間・椎体のつぶれを指摘されたが、骨折はなく筋肉の痛みと診断された。痛み止めの注射を2か所に受けた。病院まで往路はタクシーを使用したが、帰路は地下鉄で帰ることができた。鎮痛目的の貼り薬と飲み薬を使用している。
今日は右腰の痛みがあるが、発症時よりは軽い痛みになっている。
<左側臥位>
左右最長筋(第3腰椎レベル:痛みの強い部位ではない)に弱刺激で1ヘルツ15分の鍼通電
右最長筋(第4,5腰椎レベル)に置鍼15分
右側臥位→左側臥位で全身指圧45分
※施術後の軽快感あり
【第4診(初診から34日後)】
痛みが軽くなり、片道500メートルほどの買い物には一人で出掛けている。その途中で休みたくなるが、信号で止まるときに休めるので、それ以外に立ち止まることはない。階段では手すりが必要だがなんとか、昇降できる。寝返りもできる。
<左側臥位>
左右最長筋(第4腰椎レベル)、右最長筋(第3,5腰椎レベル)に1ヘルツ15分の鍼通電併せて赤外線での温熱
右側臥位→仰臥位→左側臥位で全身指圧45分
※施術後の軽快感あり
【第5診(初診から41日後)】
腰痛は少しずつ軽減している。
外出も増えた。日常生活での痛みがあまり気にならなくなってきた。
歩容が改善した。
治療内容は前回同様。
生活の質が上がってきたため、この日で鍼治療は終了。
体調維持を目的とした指圧は、週1回ペースで継続。
<左側臥位>
右最長筋(第4,5腰椎レベル)1ヘルツ10分の鍼通電
右上後腸骨棘上際、左最長筋(第5腰椎レベル)、第8胸椎棘突起左右直側に置鍼10分
併せて右側臥位→左側臥位→仰臥位で全身指圧
※施術後の体幹動作時痛軽減。
【第2診(初診から7日後)】
前回治療後3日間くらいは調子が良かったので、1㎞くらい歩いた。コルセットを外してで出掛けた。
ただ、今朝は洗顔動作で腰が痛かった。
治療内容は前回同様。赤外線での温熱を加えた。
【第3診(初診から27日後)】
ガンの治療で5日間入院していた。
退院3日後、起床動作で腰に強い痛みが出たため、入院していた病院の整形外科に行きレントゲン検査を受けた。腰椎の不整や椎間・椎体のつぶれを指摘されたが、骨折はなく筋肉の痛みと診断された。痛み止めの注射を2か所に受けた。病院まで往路はタクシーを使用したが、帰路は地下鉄で帰ることができた。鎮痛目的の貼り薬と飲み薬を使用している。
今日は右腰の痛みがあるが、発症時よりは軽い痛みになっている。
<左側臥位>
左右最長筋(第3腰椎レベル:痛みの強い部位ではない)に弱刺激で1ヘルツ15分の鍼通電
右最長筋(第4,5腰椎レベル)に置鍼15分
右側臥位→左側臥位で全身指圧45分
※施術後の軽快感あり
【第4診(初診から34日後)】
痛みが軽くなり、片道500メートルほどの買い物には一人で出掛けている。その途中で休みたくなるが、信号で止まるときに休めるので、それ以外に立ち止まることはない。階段では手すりが必要だがなんとか、昇降できる。寝返りもできる。
<左側臥位>
左右最長筋(第4腰椎レベル)、右最長筋(第3,5腰椎レベル)に1ヘルツ15分の鍼通電併せて赤外線での温熱
右側臥位→仰臥位→左側臥位で全身指圧45分
※施術後の軽快感あり
【第5診(初診から41日後)】
腰痛は少しずつ軽減している。
外出も増えた。日常生活での痛みがあまり気にならなくなってきた。
歩容が改善した。
治療内容は前回同様。
生活の質が上がってきたため、この日で鍼治療は終了。
体調維持を目的とした指圧は、週1回ペースで継続。
施術回数・頻度・期間
初診から41日(第2診~第3診は入院もあり20日間空いている)、治療5回で鍼治療は終了。
腰自体の問題もあるが、全体的な疲労感と精神的な不安感が大きく影響していた。
歩いても大丈夫だという自信が戻ったことで、生活の質が改善された。
腰自体の問題もあるが、全体的な疲労感と精神的な不安感が大きく影響していた。
歩いても大丈夫だという自信が戻ったことで、生活の質が改善された。
施術後のケア
その後3カ月ほど、週1回の指圧を継続した。
体調は良かったが、遠方へ引っ越しのため施術を終了。
腰痛を再発しないよう、軽い腹筋運動を指導した。
家にこもらず、積極的に外に出ることをすすめた。
体調は良かったが、遠方へ引っ越しのため施術を終了。
腰痛を再発しないよう、軽い腹筋運動を指導した。
家にこもらず、積極的に外に出ることをすすめた。