下車坂治療院の施術例

左腰殿部痛

2021-04-06

病院での診断

なし

これまでの経過

【現病歴】
10日くらい前に、旅先でベッド・ソファが適さず、腰に負担がかかった。
5日前に家に戻ったが、その時点では違和感程度で強い痛みはなかった。
4日前から、左腰に痛みが出てきた。その日と3日前は、咳くしゃみで痛かったが、今日(初診日)はその痛みはない。
ただ、今日は左腰だけでなく左殿部と太ももの外側にも痛みが拡がっている。膝より下の痛みはない。
いつも左側を下にして眠るが、今もその体勢はつらくない。
寝返りや起床動作は痛いが、睡眠中に痛みで目が覚めることはない。
足の力の入りにくさはないが、左腰殿部の痛みがあり、左の靴下を履く動作はつらい。

※20年くらい前にぎっくり腰で整形外科を受診した。その際に、腰部椎間板ヘルニアがあるかもしれないと言われた。詳しい検査は受けなかったため、ヘルニアの有無はわからなかった。リハビリを数回受けて、10日くらいしてある程度は動けるようになったので、その時点で通院をやめた。

【所見】
体幹の前屈・後屈で左腰殿部痛、左側屈・右回旋・左回旋で左殿部痛、左側屈時の痛みが最も強い。
左膝伸展テストで腰部痛あり(下肢症状なし)。
下肢筋力正常、感覚鈍麻なし。
第5腰椎棘突起左外側3㎝に圧痛あり。

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鍼灸院としての診断

高位ははっきしりないが、腰部椎間板ヘルニアの可能性あり。
股関節の問題も否定できない。

痛みの増悪や、下肢症状の出現があったら、整形外科を受診するように伝えた。

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治療方針

痛みの軽減を期待し、左腰殿部に関わる筋肉に鍼通電を行う。
併せて、指圧も施す。

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治療内容

【初診(痛みが出てから5日目)】
<右下側臥位>
 左脊柱起立筋(第3,5腰椎レベル)、中殿筋、大殿筋、梨状筋、腰方形筋へ1ヘルツ10分の鍼通電と指圧5分程度 ※低周波は弱刺激
 
【第2診(初診から2日後)】
 腰よりも左股関節の動かしにくさが気になる。長く座っていると痛いので30分くらいで立つようにしている。
 夜間痛なし。薬は使っていない。
 《所見》
 左パトリックテスト陽性
 
 <右下側臥位>
 左脊柱起立筋(第4,5腰椎レベル)、中殿筋、大殿筋、梨状筋、小殿筋へ1ヘルツ15分の鍼通電と指圧5分程度 
 <左下側臥位>
 右腰殿部へ指圧5分程度
※施術後の歩行が楽になった。

【第3診(初診から6日後)】
 前回よりも楽になったが、左足がまだ上げずらい。左足の爪を切る動作が、つらい。

【第6診(初診から20日後)】
 湯船に入るときに、左足で跨ぎやすくなった。
 仕事で座っていることもつらくなくなってきた。

【第7診(初診から27日後)】
 健側に比べれば、まだ痛みがあるものの、だいぶ痛みが軽くなった。左股関節を曲げて、左足を上げる動作が楽になった。
 この日で治療終了。

※第2診~第7診までの治療内容に大きな変更なし。

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施術回数・頻度・期間

初診から27日間で施術回数は合計7回。
痛みの発症からほぼ1カ月で、治療を終了した。

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施術後のケア

無理をしないこと。

痛みを感じたら、来院すること。

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