住吉鍼灸院の施術例

挙上困難を伴う左肩関節の痛み

2022-09-15

病院での診断

受診していません

これまでの経過

既往歴:無し
現病歴:今まで肩こりなども感じたことが無かったが、1ヵ月前に寝ているときに左肩を下にして変な態勢で寝てしまい、その翌朝から左の肩関節に痛みが出現した。安静時痛、動作時痛ともにあったが、そのうち落ち着くと思い湿布を貼ってだましだまし過ごしていた。
1ヶ月経っても痛みが改善せず、動きの制限も出てきた時に会社の同僚に鍼を勧められ当院を受診した。

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鍼灸院としての診断

左上腕二頭筋長頭腱の通過部に圧痛があったことと、鎖骨外側部(僧帽筋の付着部)に硬結があったこと、動作のエンドフィールが軟部組織由来の抵抗を感じました。
そのことから、無理な態勢で寝てしまったことにより、上腕二頭筋長頭腱炎の通過部が酸欠状態となって炎症を起こし、その後そのままにしていたことで関節包に前方に拘縮を起こして動きの制限が出たものと考えました。

ただ、元々自覚症状は無かったのですが、左骨盤、左肩が下がっていて筋肉は引き延ばされている状態に加え、肩甲骨周囲の筋肉の緊張が強かったことで、筋肉は上手く血液循環をしておらず、酸欠になりやすい状況ができていましたので、根本的な改善としては最終的に骨盤の傾きからの改善が必要と考えました。

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治療方針

まずは炎症を起こしていた結節間溝部の消炎と過緊張を起こしている筋肉の緊張を取っていき、その後肩関節の他動運動を通して可動域の改善を図り、可動域改善と共に骨盤の傾きを整体を通して改善していくように方針を立てました。

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治療内容

初回:結節間溝部の炎症に対してお灸と浅い鍼(切皮程度)を行いました。そして、過緊張が起きている僧帽筋、上腕二頭筋、棘上筋、棘下筋に対しての刺鍼を行い、オイルトリートメントで筋肉への酸素供給と筋緊張の緩和を行いました。

2回目:痛みの指標となるPSが10から3に下がっていたことで、初回の施術に加えて、肩関節の運動療法を行い、他動的に可動域の改善を目的とした動きの施術を行いました。

3回目:PSは1~2とさらに改善、可動域も最終域のみの痛みに変わってきたので、お灸を除いた2回目に行った施術を再度行いました。

4回目:痛み・可動域ともに改善したので、全体のバランスを見ながら骨盤からの姿勢の姿勢の改善を行っていきました。
今後は通院ペースも間隔を空けていき、メンテナンスとして姿勢の癖の改善を行っていく方針です。

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施術回数・頻度・期間

施術回数:4回
初回~2回目は中2日空けての来院をしていただき、2回目から3回目は中3日空けての来院、3回目から4回目は1週あける予定でしたが、患者様がコロナ濃厚接触者になったことで2週空きました。

今後は3週ペースでの通院を提案しています。

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施術後のケア

肩関節の消炎鎮痛を目的として、自宅でのお灸と運動療法後はアイスマッサージをお伝えし、実施していただきました。

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