鍼灸院ゆりの花の施術例

股関節と臀部の痛み・しびれ

2025-03-22

これまでの経過

5日前の早朝のトイレを済ませた立ち上がり後に左の足の付け根に急に痛みが走る。
それから左股関節と臀部に痛みとしびれが出てきたが、自宅の鎮痛剤と湿布で夜には症状が治まる。
その後、数日は大丈夫だったが、また2日前から同部位に痛み・しびれが出てくる。
・座っていても、立っていても左側に体重がかかると痛みが出るので同じ姿勢ができない
・歩き始めもつらい
・仰向けで寝ると痛みしびれが気になり眠れない
今回は薬では痛みが治まらないためご来院。

随伴症状:半年前から左足首からふくらはぎ下までの範囲で動きに関係なくズキズキ痛むのが気になる。
1か月前から歩行時に仙骨部から背部にかけてしびれが出ることがあり、夕方の家事で立位姿勢が続く時にはしびれと同時にふわっとめまいがする時がある。

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治療方針

・腰の前屈、後屈、回旋での痛みが出ないこと
・座位、立位、仰向けでの体重がかかった時の痛みが強いこと
・仙骨下部に圧痛がある
・在宅勤務で座位姿勢が長い影響か臀部の筋肉が硬く股関節の動きも硬い
などのことから元々梨状筋の硬さがあるところに冬の早朝時での体動で股関節を支える臀部の筋肉に負担がかかったことの急性な痛みと考える。(年代的には変形性股関節症も疑うが発症にきっかけがあったため今回は急性と考える)

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治療内容

今回は股関節・臀部の痛み軽減が希望のため局所鍼灸で梨状筋を中心とした臀部の筋肉群の鍼灸施術を行う。そのため、随伴症状については上記方針の施術での変化をみる。
〈初回〉
施術前は左に重心がかからないような歩き方だったが、施術後は左足に体重かけられるようになり歩きやすくなる。痛みレベルも10→2に軽減する。

〈2回目〉
前回施術後調子が良くなり、普通に動けるようになりしゃがみ姿勢で掃除して立ち上がり時にまた痛みが出る。痛みの部位は臀部から股関節前面に変わり、かがむなど股関節を曲げると痛む。痛みレベル7に戻る。
仙骨からのしびれ、めまいと左足の痛みがなくなる。

施術後、7→1に軽減する。
〈3回目〉
前回の施術後から痛みやしびれが出なくなったため3回で施術を終了とする。

全て股関節、臀部の痛み・しびれをとることに特化した局所鍼灸施術であったが、主訴の症状が軽減すると同時に随伴症状も消失することができたことから日頃の座位姿勢での臀部の筋肉群の圧迫により下肢や腰背部への血流停滞による虚血で痛み、しびれ、めまいが生じたと考えられる。

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施術回数・頻度・期間

施術回数:3回(2回で症状軽減) 
頻度:初めは週2回、その後1週間後

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施術後のケア

再発予防のために臀部筋のストレッチをアドバイスする

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