和鍼治療院の施術例

動眼神経の障害 (脳梗塞後遺症)

2022-03-15

病院での診断

脳梗塞後の意識障害

これまでの経過

既往歴に、二度の脳梗塞

左手に軽い麻痺が残り、握力低下があります。

右膝関節の拘縮がありますが、脳梗塞との関連は不明。
右膝関節に痛みがあり、階段の昇降時に痛みがあります。

数年前から見当識障害を発症し、一人での外出が困難です。
突然、自分の地理的感覚、位置情報がわからなくなり、自宅にかえれないことが度々出現するようになりました。


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鍼灸院としての診断

腰部から左ハムストリングに筋緊張があり、身体的なアンバランスが出現してます。
膝関節と股関節に軽い拘縮があり、屈曲と伸展に問題がありました。
階段の昇降がつらいということで、治療を希望

顔の表情が乏しく、喜怒哀楽がわかりにくい印象です。

膝関節の不調を訴えておられるので、主訴は膝関節痛です。

和鍼治療院は、全体治療を目的し、体調と体質の改善を重視しています。

腰部や下肢に、身体的なアンバランスが出ていますので、脈診の情報と合わせて、全体のバランスを調整。

初診時の治療中に、目に変化を感じました。
東洋医学では「神」と呼ぶのですが、眼光がしっかりして、瞳に力強さを感じたのでした。

目の動きが活発になり、脳神経にも鍼灸が効いている可能性があります。

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治療方針

飲食の問題があり、消化器の改善
腰部から下肢におよぶアンバランスの調整
生命力の回復、治癒機能の改善を図り、身体能力を上げる

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治療内容

スーパーで調理された食材を食すこと多いようで、飲食による身体への影響がありました。
消化器の働きを改善し、体質改善を図る必要があります。

姿勢のアンバランスがあるので、骨格矯正を図ります。

初診時、治療の後半になると、脳梗塞と関係があると思われる状態が出現。
生命力や治癒力と関係する内容ですので、注意深く施術を行いました。

すると、予想していなかったことが治療後に起こりました。

顔の表情がすっかり変化したのです。

治療前に無表情に思えたのですが、膝の調子が良くなったことを、朗らかに笑みを浮かべて、話をしてくださいました。
しかも、目に力強さを感じます。
「これは何なのか」とよく観察したところ、目の動きがスムーズとなり、きょろきょろと活発に動くようになっています。

予期せぬ目の動きの変化にご自身も、家族の方も、そして私自身も、驚きと興奮を覚えたのでした。

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施術回数・頻度・期間

目と関係する神経は、すべて脳神経であり、多数あります。

モノを見るための視神経
眼球運動と関係する動眼神経、滑車神経、外転神経
です。

脳梗塞による影響が、目の動きに影響しているのかもしれません。

顔の表情にも変化があたことから、表情筋と関係する顔面神経にも効果が期待できます。

目の神経、顔面の運動神経ともに、脳の神経ですので、脳梗塞との関係性は否定できません。

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