和鍼治療院の施術例

上腕二頭筋の断裂

2020-12-10

病院での診断

肩関節の損傷

これまでの経過

ラグビーの試合中にタックルに行き、左の肩を痛める。
翌日、左腕の挙上が全くできなくなる

明日は、花園への切符をかけた最終戦
「なんとか腕が動くようにしてほしい」という要望でした。

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鍼灸院としての診断

問診で、タックルの状況を詳しく聞きました。
肩の挙上時の状況から、最初は三角筋の負傷を疑いました。
肩鎖関節には異常はなく、腕を水平にすらできない様子。
手首の外旋運動もできないので、明日の試合でボールをつかむ、なげるの動作はできる感じではありません。
少しでも腕を動かすと、肩から腕に痛みが走るようで、負傷部位を特定することが難しい状況でした。

脈診によって、まずは回復力を上げることから始めました。

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治療方針

試合後ということもあり、肉体の疲労が顕著でした。
脈診に従い、治療を進めることに。
疲労の改善を一通り終えた時点で、腕の状態を確認。
腕の挙上が少しできるようになりましたが、手の外旋運動にあまり改善がありませんでした。

このことから負傷部位を検討し直して、上腕二頭筋へのアプローチを開始。
このことにより、手の外旋運動に改善がありました。

タックルの際に、相手の選手がヒットポイントをずらして走り抜けようとしたそうです。
そのため、相手をしっかり掴んでいたのですが、振り切られそうになり、曲げていた左腕が急激に伸ばされたようです。
それが上腕二頭筋を痛めることになったと判明しました。

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治療内容

疲労の回復を図る
治癒力を上げる施術
上腕二頭筋の拘縮を改善する

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施術回数・頻度・期間

翌日の試合に間に合わせるため、一回の治療で最大限のことを行いました。
東洋医学の考え方に、筋肉を調整する方法があります。
これは本来の「気」や「経絡」の考え方とは異なります。
しかし、「経絡を使って気を整える」という点では同じです。
上腕二頭筋は腕の力こぶを形成する筋肉です。
西洋医学では直接、この部位に施術を行いますが、東洋医学は経絡を持ちますので、足や背中のツボを使用して施術します。

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施術後のケア

翌日、インターネットで試合を観戦。
無事に試合に出場していることを確認できました。
本来はセンターのポジションですが、腕の負担を減らすためにウイングへコンバート。
腕の調子は画面上だけではわかりませんが、ボールをパスできてたので安心しました。

試合にも勝利をおさめ、2時間の治療が報われた気がしました。

10代の回復力に、驚きと感謝です。

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