さくら鍼灸院の施術例

長年のうつ症状、不眠、不安、イライラ、生理痛、PMSとアトピー性皮膚炎の経過

2020-05-23

病院での診断

うつ病、アトピー性皮膚炎

これまでの経過

38歳 既婚 東京出身のイラストレーターさん。
小2まで不整脈、中2で肺炎。
メンタルクリニックで22歳から1年前まで精神薬を処方される。
トレドミン、テパケンR(躁状態)、エバミール(眠剤)、メイラックス(不安、抑鬱)、ベルソムラ(不眠)、テトラミド、ワイパックスなど、かなりの量の服用をしていました。

2年前から太りだし、ダイエットも失敗ばかり、不眠や頻尿、手足のしびれ、胃の不快感、吐き気などが続き来院されました。

ご主人が長年夜勤をされていて、昼夜逆転の生活で不安のため過呼吸が起こり何度も救急車で病院へ搬送されていた様子。
肌の状態も悪く乾燥したアトピー性皮膚炎が手足にかなりでていました。
生理痛や排卵日あたりの不調がひどく、うつ状態から不安、不眠、過呼吸、腹痛などの症状に悩まされていました。

仕事のプレッシャーや人間関係の悩みを抱えていて、ご家族にも鬱のご兄弟がおられます。
長年の運動不足でここ数年は買い物にも、電車に乗るのも一人では行けず、ご主人が付き添っていました。

1年近く経ち、現在ではほとんどの薬の服用を中止し、眠剤半錠のみで家事や仕事をこなしている。

体重も8キロ落とすことができ、初めてダイエットに成功したと喜ばれている。食事や生活習慣のコントロール、メンタル面でのコントロールがうまくできるようになった。

ひどかった生理痛やPMSも減り、鎮痛剤の服用をしなくて良い月も増えてきた。過呼吸や息苦しさ、急激に起こる不安感や悲しみもなく、前向きに過ごせる日が多い。

家の片付けや洗濯、料理もできなかった頃に比べ、考えられないくらい体調が整ってきたようです。

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鍼灸院としての診断

精神不安定で憂鬱感が強く、いつもくよくよして思い悩み、気分が晴れない症状は、心脾気結といって、過度の心労や緊張、悩みなどで気の停滞を伴ったために起こる。
脾虚による消化器の働きが低下することで、胸腹部が張って苦しい症状や空腹感がない、いろんな事を考えすぎて眠れないなどの症状が出る。

食生活がかなり偏っていたため、規則正しくバランスのとれた飲食をする事で改善していくと診断し、3食の写真を送ってもらう。
脂っこく、味の濃い料理やチョコ、アイスクリーム、スナック菓子などを好み、食事の時間も夜中に食べてしまうなど不規則であった。

考えすぎで消化器をそこない、また飲食不節により消化器をそこなってしまい、気血両虚により肺気や腎の気も不足し、皮膚疾患や頻尿、エネルギー不足のため眠れないなどの症状が続いたと考えられる。

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治療方針

脾・腎の弱りを高めるためのツボを使い、お灸やハリを施し、元気不足を食生活を正すことと、光線療法により回復させていく。

特に不眠は毎日の太陽光線を浴びる時間が圧倒的に少ないと体内時計が狂ってしまうので、日々の散歩を日課としてもらえるようにする。

メンタルケアでは、ネガティブな考え方をポジティブな考え方に切り替えることができるよう根気よくカウンセリングを続ける。

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治療内容

心兪、胆兪、脾兪、腎兪にお灸。
足三里、三陰交、太衝、照海など、手足のツボ数ヶ所を選んで刺鍼。

焦燥感やイライラは回数を追うごとに減る。

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施術回数・頻度・期間

7ヶ月間 週に2回
その後4ヶ月間は週1で施術

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施術後のケア

食生活のアドバイスはかなり細かくする。
症状が悪化した日は明らかに菓子類や小麦粉、油脂物(ポテトチップ、チョコ、コンビニの焼き鳥や揚げ物など)を食していた。

生理前後や仕事で嫌なことがあると過食に走っていた。

半年を過ぎた頃からご主人の付き添いがなく電車に乗れるようになる。一人での買い物も行き、料理もお弁当や夕飯などしっかりと作れるようになる。

薬の服用が減る事にできることが増えてきている。

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