さくら鍼灸院の施術例

のど

胸の苦しさ、息切れ、吐気、動悸、頭痛、腹部の張り、PMS

2021.05.12

病院での診断

過敏性腸症候群、不安・心身症、自律神経失調症

これまでの経過

来院時はお悩みの症状が多く、とてもお辛い様子で来院されました。
2年前から不調が出始め、胸の苦しさ、息切れ、動悸、頭痛、腹部の張り、震え、体力の衰え、手足の冷え、肩こり、便秘下痢、PMS、慢性疲労などの症状があり、年中寒い感じがする。
2ヶ月前から不調がひどくなり紹介で当院を受診される。

コロネル(下痢便秘を抑える)、アルプラゾラム(抗不安薬)、コレミナール(抗不安薬)、半夏厚朴湯を服用。
→5月はじめよりアルプラゾラムのみに 

【初診時の症状】
最近はヒステリー球(梅核気)の症状が強く、以前から疲れたり外出前に緊張から息苦しさが出てひどくなると、血の気が引いてしまい安静にしていないといけなくなる。

・生理前は下痢便秘をくり返す。
・低気圧や雨の日は体が重くなる。
・デスクワークに集中すると、頭に酸素がいきにくい(頓服で治る)
・カフェインを摂ると息がつまり頭が張るような感じになる。
・外食時や人と会う時に緊張してソワソワする。外食は特に億劫。
・動機や不安感が強くなると手足は冷たくなり血の気が引く。

朝は食パンに袋サラダ。
昼は冷凍食品を使ったお弁当。夜は納豆、豆腐、おかず1品。
おやつは冬に甘いものをよく食べていた。チョコレート、ケーキなども。お煎餅や塩気のあるスナック菓子もたまに食べる。
魚はサバ缶や刺身類が多い。
韓国料理や辛いものが好きでよく食べていた。
キムチも冷蔵庫にあり時々食べる。
はりとおきゅうの刺激のために別院で不調を生じていたため、初診時は慎重に脈を診ながら刺激の少ない施術を心がける。

術後のふわふわ感はあるものの、手足が温かくなり安心感があるため日増しに不安感が消える。
よく怖い悪夢を見ていたが、全く見なくなる。

5診目で消失した主な症状
肩こり、不安感が軽くなる。胸の苦しさ、動悸、息切れが良くなる
食欲あり。便通は良好。腹部の張り、胃もたれがなくなる。
喉の詰まり感、吐気がなくなる。
手足の冷えがかなり良くなる。側頭部痛が時々あり薬で治る。

続きを見る

鍼灸院としての診断

慢性的な脾の弱りがあり、うつ症状や不安感の原因となっているため、消化機能に負担をかけないよう食生活の見直しを提案する。
朝から体を冷やす生野菜、ヨーグルトをご飯、味噌汁など温かい食事に変える。手作り弁当、肉、魚、野菜の手料理を心がける。
麺類、揚げ物、インスタントや冷凍食品、キムチや唐辛子、甘いチョコやケーキ、おせんべいなどのお菓子を控えめに。
缶のカフェオレ、冷たい飲み物をノンカフェインの常温または温かい飲み物に変える。

続きを見る

治療方針

早朝よりのパソコン仕事で職場はコンクリートの部屋でかなり気温が低く冷えやすいため、冷え対策をしてもらう。

風寒の邪が悪寒、頭痛、身体痛の原因にもなり、心と胃の火熱による焦燥感や睡眠中の強い歯ぎしり、または気血両虚の軽度の歯ぎしりも気血の不足からは考えられるので、虚実が錯雑しているかも考慮してツボを選ぶ。

続きを見る

治療内容

1診目
可視光線で下半身を温める、小児鍼で上半身の気の停滞を取る。
背部のツボにお灸(心兪、脾兪、腎兪)、照海、太衝
手足が温まり、ふわふわ感はあるが安心できる状態。

2診目
散歩をしていたら動悸と血の気が引く感じがあり来院。
可視光線で手足の冷えをとる。吐気と上半身ののぼせは取れる。
喉に痰が絡む、胸の圧迫感がある。便秘、下痢はない。
食欲が出て、朝から昨夜のどんぶりをしっかり食べ過ぎてしまったため、朝は軽めの食事にするよう伝える。

3診目
少しずつ良くなっている実感があり、不安でお薬を飲むことがなくなった。時々出る頭痛の時に服用する。明るく元気になってきている。施術後のフワッと感は少し残るのでゆっくりしてから帰宅。

4診目
温かい料理を食べると美味しくて健康的なので楽しく調理している。
お白湯飲んで温かくなる。夜ぐっすり夢を見ずに眠れて朝まで起きない。歯ぎしり食いしばりまだある。肩から背中、足裏までの緊張を軽くほぐす。

5診目
前回の施術後から三日ほどとても楽だった。よく眠れる。
息苦しさは減り動悸もなくなる。ふわっとしためまい感は少しある。
喉のつまりもまし。鍼をして眠くなるので緊張がかなり取れてきた。

続きを見る

施術回数・頻度・期間

2週間で5回の施術

続きを見る

施術後のケア

カフェイン、香辛料、チョコなど菓子類、麺類、パン類など小麦粉はもうしばらく控えめにしてもらう。
軽い体操を仕事中に入れて、気の巡りを良くすること

続きを見る