さくら鍼灸院の施術例

息が吸いにくい、舌の強張り感、食欲不振でお悩み

2021-03-29

病院での診断

異常なし

これまでの経過

ひと月半前より呼吸がしづらくなり、食事があまり取れなくなり来院されました。
人間ドッグの検査ではどこにも異常はなく、原因が分からずないのに食べれない、息が苦しい、眠りが浅いなどの症状でお困りの様子でした。

一番お辛いのは息苦しさで、息を吸う、吐くがうまくできていないような辛さを感じておられました。

また、空腹感がなくお腹の張りを感じ、食欲が減退している。
歯の食いしばりや舌の強張り感や違和感を強く感じておられました。

ひと月前からは寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚めてしまうため不安感が出て、体重も2キロほど減少。
手足の冷えもあり、夜中の寝汗も気になるようでした。

1年前からのマスク生活で息苦しさは感じておられる。
同じ頃から筋トレなどをはじめてストイックに腹筋などのトレーニングを1時間ほどされていました。

朝は空腹感がないのでカフェオレなど飲み物だけ。
体調を崩されるひと月前までは長年に渡りランチで週に5日ほど外食することが多く、冷たい飲み物を日常から飲んでおられ、夕飯はプロテインなど軽い物を摂ることが多いようでした。
ランチで満腹になることが多いので夕飯は軽く食べる程度ですまされていました。

3回目の施術でまだ息苦しさと不眠はあるものの、呼吸は少し楽になられています。

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鍼灸院としての診断

舌の強張りや腫大はいくつかの原因があると中医学では考えられます。舌全体が腫大して舌の縁に歯痕がつくこともあります。

舌の色は暗い淡さで乾燥し、手足や体がだるく、倦怠無力感があり、お腹が張るなどの症状がありますが、これは脾虚と寒湿が主な原因と考えられます。

冬の間にも冷たい飲み物や油脂物を摂っていたため、陽気不足から血行不良(瘀血)となり、食欲不振などの脾虚の症状が表れたと考えられます。

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治療方針

足や下半身の冷えを改善するためにお灸と光線療法を施す。

上半身の気滞を取りつつ、下腹部、腰部の腎や脾の気を補ない、春に起こりやすい上実下虚の症状を改善していく。

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治療内容

心を安定させ、消化器の働きをよくするツボを適宜選び、お灸や鍼を施す。
足三里、天枢、関元、気海、大巨、腎兪、脾兪、大腸兪、太衝などから数カ所に施す。

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施術回数・頻度・期間

5日間で3回
少し呼吸は楽になっている様子。
どこで息をしてるか分からないと訴えられる。
足を光線で温めてリラックスしていると、自然に口の中に空気が上がってきて、口を開けると息が吐けて楽になったとおっしゃる。
今までにない感覚と少し安心されたご様子。
足が温まる方が良いと感じてもらえる。

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施術後のケア

鼻から吐くのができてない気がするとのこと。
肋骨自体はやや漏斗胸気味であるため、ずっと以前より腹式呼吸を自然にしていたと思われる。
胸式呼吸を筋トレなどで指導されるため意識してされていた様子。
意識し過ぎるとだんだん呼吸法が分からなくなってきてしんどさが増し、どのように呼吸をして良いのかわからないとおっしゃる。

あまり呼吸に意識が向かないように楽しいことに目を向けて、映画やお笑い、家族との時間に気持ちを向けていただくようお伝えする。

カフェインは摂らないようにもお伝えする。
ランチは冷たいアイスコーヒーや氷入りのジュースなどを毎日飲んでいて、ひと月前まで冷蔵庫のお茶を飲んでいた。
お腹を冷やしてしまい、消化器の弱りにも繋がっているので今後は常温や温かい飲食をしてもらうよう気をつけていただく。

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