さくら鍼灸院の施術例

不眠、慢性下痢、首肩背中の凝り、胃もたれ、慢性疲労

2020-07-15

これまでの経過

47歳女性、153cm、40kg。自営業の仕事。
疲労困憊のご様子で来院される。
ご家族はご主人、中学生の娘さんの3人家族。

肩、首、背中の凝り感がひどく、最近は就寝後に何度か目を覚ますことが多くなり、朝まで眠れないこともあり不眠がち。
小学生の頃からずっと軟便、下痢なので、太れない痩せ型の体質と諦めていた。
コロナの時期にも忙しさは続き、頭がボッーとする日が増え、朝の目覚めも悪くなる。
仕事に行くのが憂鬱になり、食べても胃もたれが続く。

施術開始3週間でかなりの症状に変化が見られ、ひと月5回の施術で主訴の症状がかなり楽になる。
首肩の凝りは今後、運動療法も加えていくことで楽になると考えられる。

小学生の頃からの慢性下痢が消失したことが一番驚かれており、今後は体重増加を期待できる。

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治療方針

カウンセリングにより、昼ご飯はほとんど冷たい麺類をあまり噛まずに食べており、味の濃い料理やキムチなど唐辛子や辛いインドカレーなどが大好き。
ニンニクも体力がつくからと炒め物に毎回使っていた。

喉の渇きは強く、冷たい飲み物をゴクゴク飲み、ビールやワイン350mlを毎日のむ。

冷たいものと刺激物、ニンニクの摂りすぎで消化機能が慢性的に弱っていたと考えられる。
特に10年前から辛いものを食べ始め、甘いものも好きでよく食べていた。

食事の偏り、仕事のストレスが消化器の弱りの原因になっているため、施術と同時に体に優しく正しい食生活を実践していただく。

消化器の弱りにより、胃もたれや慢性下痢はもちろん、腎のエネルギーが低下し、下半身の冷えと同時に上半身に熱が上昇して首、肩の凝りの原因になっている。

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治療内容

1診目 6月17日
先週から疲れを感じていて、スタミナつけようと辛いものや味の濃いものを早く食べてしまっていた。
下半身の冷えは自覚がない様子、慢性的な下痢が1日2回くらいあり、長年仕事と家事と子育てをしてきた慢性的な疲労を感じる。

首、肩、背中の上部には熱がかなりこもっており、下半身の冷えは顕著でツボの反応も虚しているため、肝兪など数カ所のツボから上部の熱を抜く施術と下半身(腎経、脾経、膀胱経)をお灸で温める施術を施す。
施術後に連絡があり、排卵時に不正出血(鮮血)があり、婦人科で検査中。止血剤を服用している。

2診目 6月19日
1診目と同様の施術
朝に鏡で顔を見たら白くなっている気がしたとコメント。
胃もたれは減っている。
前屈の体操するが、猫背がひどく前屈ができない。
捻り体操などして前屈がやりやすくなる。

3診目 6月26日 
肩周囲の筋肉、ツボの硬結が柔らかくなり、少しずつ凝り感もマシになってきている。
途中で目覚めることが減り、熟睡感が出る。
足の冷えはかなりマシになり、冷えないように気をつけておられる。冷たい飲み物や麺類も控え、辛いものは全く食べていない。

4診目 7月8日
みぞおちの詰まりは右にややあるが圧痛はない。
ふくらはぎと踵が少し冷えているが随分温かい。

子供の頃から続いた軟便、下痢が止まり、普通便になる。
仕事の量はお手伝いの人に入ってもらうことで軽減され、気持ちにも余裕が出てくる。

5診目 7月15日
左照海、左臨泣、右内庭、左後渓に鍼。
三陰交、関元、公孫にお灸。

婦人科の検査結果、異常はないと言われ不正出血だけ。更年期のホルモンバランスの乱れと慢性疲労と考えられる。

下痢や軟便が3週間以内になくなり、普通便になっているため今後、体重増加も期待できそう。
夜もよく眠れるようになっており、良く噛みゆっくり落ち着いて食事をしている。

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