彩響堂はりきゅう院の施術例

腰

口唇ヘルペス・首の痛み(頸椎ヘルニアの疑い)等への施術例(唐木田駅から徒歩四分・多摩市中沢の鍼灸院)

2020.06.22

これまでの経過

患者様は、以前から首の不調を訴えている方で、特に上を向くのが辛く、可動域が狭くなって天井が見えないこともあるほど。

また、口唇ヘルペスを発症することが多く、この日も症状が出ていました。痛みのピークは既に過ぎていたようですが、水泡がつぶれた跡が唇のあちこちに残り、痛々しい状態。何もしなくても、チリチリとした嫌な痛みがあるとのこと。

他に、背中や腰の痛みもあり。

小さいお子さんがいて、ただでさえ大変なのに、コロナの問題があり、更に住居にトラブルがあって対応に追われるなど、酷く疲労していたようです。

なお、来院時は月経期間中とのことでした。

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鍼灸院としての診断

首については、症状や『パワーテスト』の結果から、頸椎ヘルニアの疑いがありました。

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治療方針

先ず、口唇ヘルペスについて。

ヘルペスとは、皮膚に小さな水泡が出来て集まり、炎症を起こしている状態のことです。
ヘルペスを生じさせるウイルスを『ヘルペスウイルス』と呼び、これにはいくつかの種類があります。
ヘルペスウイルスと言うと、水疱瘡や帯状疱疹を引き起こす『水痘・帯状疱疹ウイルス』をイメージされる方が多いかもしれませんが、口唇ヘルペスの原因は『単純ヘルペスウイルス』と言うもので、種類が異なります。

口唇ヘルペスは、口の周りに水泡と共に痛みを伴う症状が現れ、治っても再発を繰り返すことが多いので、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
治療は、抗ウイルス作用のある外用薬を塗布するのが一般的ですが、一度感染したヘルペスウイルスは三叉神経の中に潜んでおり、この潜伏したウイルスを薬で根絶することは出来ません。

そして、従来の鍼灸では、口唇ヘルペスに対する有効な施術はほぼありませんでした。

しかし。色彩治療では、ヘルペスなどの各種のウイルスに対抗するカラーが開発されており、口唇ヘルペスの治療にも大きな成果を上げております。

患部は顔であり、炎症も起こしていることから、患部に直接カラーを貼ることが出来ないため、別の場所に対応点(ツボ)を求めて必要なカラーを貼ることになります。


次に、頸椎ヘルニアについてです。

これは頸椎(首の骨)の椎間板と言う組織が、主に後方へと脱出してしまった状態です。

昔は、腰痛や首肩の痛みなどの主因と考えられていましたが、最近では因果関係が否定されています。

なので、痛みを訴える患者の画像診断で、椎間板の脱出が認められても、一定の基準を満たしたもの以外は、ヘルニアの『疑い』という曖昧な診断が下されてしまうことが多いようです。

今回の患者様は画像は取っていませんが、似たような状態ではないかと推測されます。

ヘルニアの『疑い』例では、強い痛みや運動制限があっても、基本的には経過観察となり、何もしないか、消炎鎮痛剤の処方が精々となります。

鍼灸は、上記のような症例に大きな効果を発揮することがあります。特に、首の筋肉に鍼を打って筋肉を動かす『運動鍼』が有効です。痛みや運動制限が即効的に緩和され、施術を繰り返すうちに、ヘルニアが消失することも少なくありません。(※はみ出した部分を、白血球が貪食するのではないかと考えられています)

また、色彩治療も大きな効果があります。

今回は、首の症状についても、色彩治療で施術を行いました。

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治療内容

先ず、坐位で首の『パワーテスト』を行うと、『椎間板ヘルニア』と『頚椎間板症候群』のカラーが反応し、他に痛みのカラーと『潜在性ウイルス』のカラーも反応しました。

これらのカラーを患部である首の反応点に貼付すると、すぐに患者の首の動きは良くなりました。

続いて、『脳』の反応を確認し、反応したカラーを『脳』の対応点(ツボ)である、大腿外側のエリアに貼付しました。

痛みや運動制限の原因が『脳』にあることは少なくありません。なので、当院では必ず『脳』の反応をパワーテストで調べます。

次に、ベッドにうつぶせになって貰い、腰の反応をチェックして、カラーを貼っていきます。

更に、月経期間中とのことでしたので、仰向けで下腹部の反応をチェックし、婦人科関連のカラーを貼付しました。

最後に、口唇ヘルペスです。

基本的に、『パワーテスト』では患部に指を触れてカラーの選択を行いますが、この場合は患部表面に炎症を起こしていますから、触れずに指先を向けた状態でカラーの反応を見ました。

最初に反応したのは『ノシセプチン』と言うカラーです。これは、痛みに関連した物質で、痛みの治療を行っていると良く反応します。
更に、『ノシセプチン』の探索棒を持ったままテストすると、ヘルペス関連のカラーが反応しました。

これらのカラーを組み合わせ、『口』の対応点(ツボ)である、膝の周囲にカラーを貼り、痛みの状態を聞くと、

『特に変わらない』

とのことでした。

取り敢えず、それ以上の反応は見られなかったので、治療を終了して着替えてもらい、少し雑談をした後、ヘルペスの経過がどうなったか後で教えて下さいとお願いすると、

『あっ・・・ヘルペス(の痛み)を忘れてた!』

と、驚いたように言われました。

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施術回数・頻度・期間

今回の治療は、この1回のみでしたが、その後、口唇ヘルペスは痛みがぶり返すこともなく終息し、首の可動域は『感動的に』良くなったそうです。

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施術後のケア

口唇ヘルペスは、疲労やストレス、風邪をひくなど、免疫が落ちた時に再発しやすいです。
また、女性は月経期間中に免疫が低下するので、この時期は特に睡眠不足や過労などを避け、無理をしないことが重要となります。

・・・と、言うのは簡単ですが、現実的には難しいですよね(笑)

色彩治療でヘルペスを抑えても、再発する可能性は高いです。ですが、症状が出るたびにカラーでウイルスを叩くことを繰り返すうちに、次第に症状は出にくくなるようです。

なので、再発したら初期のうちにすぐ治療して頂くと、楽に過ごすことが出来ると思いますし、それを繰り返せば寛解も目指せると考えられます。

『予防』が出来ると良いのですが、症状が出ていないときにパワーテストを行っても反応が取れないので、現時点では、これが最善策となります。(※もっと良い方法がないか、研究はしています)

頸椎ヘルニアに関しては、可動域がついてきたら、ストレッチを行っていただくのが良いですが、首は敏感なのでやり過ぎないように注意して下さい。

出来れば、病院で画像を取って貰って、経過を確認できればベストです。

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