セドナ鍼灸治療院の施術例

機能性ディスペプシア

2025-04-19

病院での診断

機能性ディスペプシア

これまでの経過

職業:事務職(保険会社勤務、座り仕事中心)

主訴:食後の胃の張り・みぞおちの重苦しさ・ゲップの頻発

罹患期間:6ヶ月以上

既往歴:特記すべき疾患なし(健康診断も異常なし)

服薬状況:モサプリド内服中(1日3回)だが効果実感乏しい

生活背景・ストレス要因:職場での人間関係の悩み、在宅勤務から通常勤務に戻ったことへの不適応

6ヶ月前より、食後の膨満感やみぞおちの違和感が強くなり始めた。当初は市販薬(ガスピタン・太田胃散など)で対処していたが、症状は次第に強くなり、内科を受診。
胃カメラ検査では器質的異常なく、「機能性ディスペプシア」と診断され薬物治療を開始するも、明確な改善が見られず、慢性的な倦怠感や不安感も強まり、「自律神経の乱れが関係しているのでは」と思い、東洋医学の視点での治療を希望して当院を受診されました。

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鍼灸院としての診断

証:肝鬱脾虚

脈診:左右ともやや弦、尺脈やや弱

舌診:淡紅、舌尖やや紅、薄白苔、やや胖大

腹診:心下痞硬あり、臍上の抵抗と軽度の膨満感

その他所見:便秘傾向(3日に1回)、手足の冷え、日中の眠気、食後の眠気が強い

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治療方針

・肝気の疏泄を促進し、気滞を緩和

・脾の運化を助け、消化機能を回復

・胃気の下降を促し、膨満感とゲップを改善

・自律神経の調整を行い、全身の気血の巡りを整える

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治療内容

1〜3診目:
使用経穴:中脘、内関、足三里、太衝、公孫など
技法:単刺による補瀉なし。置鍼10分、温灸使用
目的:肝気の巡りと脾胃の調整、自律神経の安定

4〜6診目:
使用経穴追加:脾兪・胃兪・肝兪(背部兪穴)、三陰交、神門など
技法:補法、軽擦・温灸併用
目的:全身の疲労回復、気虚改善、精神的安定

【効果】
初診後の反応:翌日やや眠気強かったが、食後の張りが少し軽減したとの自己申告あり。

第2診後:「いつもなら食べたあとにすぐ苦しくなるのに、今日は楽でした」

第3診時:便通が安定(2日に1回)、昼の眠気も軽減。「なんとなく気持ちが明るくなった感じがします」

第4診以降:ゲップの回数が激減、体調が全体的に安定。

第6診時(最終):「薬は今は飲まなくても平気です。前ほどお腹を気にしなくなりました」

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施術回数・頻度・期間

施術頻度・期間:週1回、全6回

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施術後のケア

生活指導:
冷たいものを避ける、ストレッチの習慣化を行い、2週間後のフォローアップで再発なし

機能性ディスペプシアは、機能性胃腸症ともいわれ、心理的ストレスや生活習慣とも密接に関わっており、西洋医学的治療だけでは限界を感じる患者も多いです。
本症例のように、鍼灸による「気の巡り」や「脾胃の調整」によって症状改善がみられるケースも多数報告されています。
ですので似てるような症状がある方は是非1度当院にご来院ください!

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