おべ鍼灸院の施術例

五十肩(肩関節周囲炎)①

2020-05-16

病院での診断

肩関節周囲炎

これまでの経過

最初に整形外科へ行って治療を受ける。その後おべ鍼灸院へ来院。左肩を傷めていて、特に後ろに手を伸ばす動作で痛みが生じる。初診時:SPO2:98、脈拍74。肩関節可動域①屈曲(前に上げる動作)左140°右180°②外転(横に上げる動作)左95°右180°※左側に痛みが出る。

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鍼灸院としての診断

腕のしびれなどがないことから、頸椎神経根性の症状ではなく、肩関節を構成する、三角筋・刺上筋・刺下筋・上腕三頭筋などの傷害による痛みと考えられる。経絡上では、小腸経・三焦経の痛みととらえられる。

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治療方針

①はり初心者であるため、肩そのものへのアプローチははりに慣れてから行う。
②経絡に基づく選穴(ツボ)に細いはりなどを用いる。
③肩関節周囲の筋肉はすべて緩めて、最終的に患部の施術に移行する。
④傷めている左肩を上側にした姿勢で施術する。

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治療内容

①はじめは小腸経のツボに置鍼する。
②鍼に慣れてきたら該当の筋肉に微弱な電流を流し、硬くなった筋肉を緩める。
③該当する筋肉に、03番(直径0.10mm)のはりから打っていき、慣れてきたら、02番(直径0.12mm、長さ40mm)のはりを少しずつ患部に進めていく。

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施術回数・頻度・期間

7回:1週間に1度。痛む場所は、受診のたびに、微妙に移動していました。施術の最終段階で、02番のはりを、傷んでいる患部に打つようになり、痛みが徐々に緩和。4回目で、痛みが50%緩和して6回目で80%痛みが緩和。7回目で痛みがほぼ解消。左肩の可動域改善①屈曲140°⇒170°②外転95°⇒170°※ともに痛みはなし。

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施術後のケア

予防のための肩の運動習慣(姿勢など)について指導。1か月後に、経過観察のために来院予約されました。1ヶ月後は、本人から「肩の痛みの再発はなく、肩の調子がいい」との連絡で、「経過観察は今回はパスします」ということでした。また、痛みの症状が出たら、再来院する予定です。

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