おべ鍼灸院の施術例

五十肩(肩関節周囲炎)②

2020-08-19

これまでの経過

通院4日前に、発症。家族の勧めで鍼灸院に来院。特に左肩を、横に上げたり、後ろに伸ばす時に痛みがある。前に上げるのはさほど痛くはない。夜間痛あり。既往歴:腎疾患。

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鍼灸院としての診断

脈診:数(脈が速い)、腎虚(腎の脈が弱い)。食欲あり。
首・腕のしびれなどがないため、頸椎神経根性の症状ではなく、肩関節に関わる筋肉の傷害による痛みと推測。経絡上では、心包経、三焦経などの痛みと推論。発症して間もないことと、痛みの程度が軽いため、五十肩としては、軽症と判断。

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治療方針

①鍼施術は10代以来久しぶりなので、慎重に刺鍼を行う。
①アキュゾーンセラピー理論による遠隔施術
②経絡上の要穴など使う遠隔施術。
③肩周り、特に肩甲骨周りの筋肉にはりを打つ。
④ ①、②、③を通して患部への直接施術が可能と判断された場合は、細い鍼を使って浅めの刺鍼を行う。

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治療内容

①アキュゾーンセラピー理論により、頭部のツボに細い鍼(0.10mm、0.16mm)で2本、浅くはりを打つ。
②気の流れを使い、経絡上の左手首から肘にかけてのツボに0.10mmのはりを打つ。
③肩周りの筋肉にはり施術。(刺下筋、刺上筋など)
④ ①、②、③の施術を通して、患部への刺す鍼が適当と判断したため、肩・腕の筋肉に0.12mmの細い鍼で施術。

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施術回数・頻度・期間

2回。1週間に1度のペース。1回目の施術後当日の感想は、「本当に楽になりました。(鍼灸院に)行くまでと全く違います」。1週間後の2回目の施術で、痛みがほぼなくなる。3回目の施術では本人と相談して、五十肩施術はいったん終了して、首とふくらはぎのむくみに対する施術に変更する。発症から間もない通院と軽症であったため、早期に寛解したと考えられる。

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施術後のケア

仕事における日常動作に、肩に負担をかける動作があったので、負担のかからないような動きの工夫を指導。また、腎臓の働きが弱い傾向が見られたので長生灸ソフトを、足の要穴に施灸するように勧める。本人もまめに施灸を続けており、(五十肩以外の)体調不良が改善し、快眠となる。引き続き、自身のお灸によるセルフケアを指導。

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