はりきゅう筋膜リリース 鍼灸治療院リーチの施術例

左耳の耳閉感 耳鳴り 難聴

2021-03-09

病院での診断

突発性難聴

これまでの経過

左耳が突然聞こえなくなった。
二週間ぐらい前から耳閉感はあったが人と会話はできていた。その日は朝から左耳周りに違和感があり人の声が聞き取りにくく会話が成立しなかったので近所の耳鼻科を急きょ受診した。
耳鼻科では聴力テストを行った後医師から突発性難聴でグラフの結果から治らないタイプだと告げられた。グラフは高音域から低音域まですべて中程度難聴の範囲にあった。
より大きな病院で点滴治療を勧められるが決めかね薬だけもらって帰宅する。
知人から鍼灸が効果的だとアドバイスされHPで見つけた当院をその日のうちに受診する。

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鍼灸院としての診断

 施術前にスマホアプリとヘッドホンで聴力テストを行うと耳鼻科とほぼ同様のグラフが得られた。
その時点で左耳は殆ど聞こえていない。
 足が冷えている。
 仕事は店舗を構えたサービス業で暖房はあるがコロナ禍の換気のため足元がものすごく寒い。売上も少なく諸経費の支払いなどストレスに感じている。
 以前から風邪をひくと左耳の下が腫れる。聞こえなくなることはなかったが今回と似た耳が詰まった感じにはなっていた。左の耳の下に右にはない塊のようなものがありムンプス難聴を疑う。
 円背ではないが肩こりはあり胸鎖乳突筋停止部付近は硬い。
 耳管閉塞症 耳管開放症の既往はない。
 音響障害にも心当たりはない。
 耳が聞こえなくなったショックもあるが全体に元気がない。

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治療方針

標治として
左耳周囲の血流を改善することを主目的とする。
・胸鎖乳突筋から側頭部へかけての血流改善
・肩こりの改善
・足の冷えを改善し体全体の血流を改善する。
本治として
つかれている。全体的に元気がないので精気を養うことを目的とする。腎経を補い腎精を養う
・腎経 肝経を補う施術
・肺経に冩の施術

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治療内容

一日目
・腹臥位で上背部から肩 首にかけてのリリースを両側行う。
・背臥位で胸鎖乳突筋のリリース
・患側(左)を上にした側臥位で胸鎖乳突筋から側頭筋へかけてのリリース
・刺鍼:胸鎖乳突筋停止部(風池・完骨)耳下(翳風) 耳前(聴宮) 側頭部
・もう一度背臥位で両側の(復溜・尺沢)へ超旋刺後置鍼 レメシスを当てながら表湧泉に灸頭鍼
二日目
・腹臥位で肩首のリリース
・側臥位で耳周りのリリース
・レメシスを当てながら復溜尺沢の超旋刺 表湧泉へ灸頭鍼
三日目
若干の回復がグラフに表れたがノイズになりかえって健側の右から聞こえる音も聞き取りづらくなる。
二日目と同様の施術に加えて
・腕骨への刺鍼
・耳たぶに圧痛点をとりパイオネックス
四日目
耳鼻科を再度受診する。聴力検査を受け若干の改善を確認するが「これぐらいでは改善されたとは言えない」と言われより大きな病院を紹介される。
当院へは来院せず
五日目
紹介された病院を受診する。予め受けた聴力テストだけで入院して点滴の処方を勧められ 不信感が出てそのまま帰った。
当院へは来院せず
六日目
耳鳴りが大きくなっているような気がする。換気扇などの音が気になる。テレビをつけても音声が聞き取りづらい。聴力テストは少し上がっている。
・一日目と同じ腹臥位での肩こり胸鎖乳突筋のリリース,刺鍼 耳周りのリリース,刺鍼 腕骨への刺鍼 レメシスを当てながら 復溜 尺沢 表湧泉への灸頭鍼
七日目
二日目と同じ処方+腕骨への刺鍼 耳のパイオネックスはそのまま
八日目
昨日の帰り自分の左側を自転車で追い抜かれる事に気がついた。前日までは追い抜かれるまでわからなかった。音が出るものはすべて自分より右側にある感じだったのが車が左右を走り抜けていくのが感じられるようになった。
聴力テストも大幅に向上 正常域にかかる周波数帯も出てきた。
前日に準ずる 耳のパイオネックスの交換
九日目
二日目と同じ処方
十日目
耳周辺をリリース
夜には耳鳴りも治まる。発症前から耳鳴りは感じていたがそれよりも小さくなった健側の右側の方の耳鳴りがあるのに気づくぐらいになった。
一定の改善を得たことで加療を終了する。


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施術回数・頻度・期間

発症直後から十日間で八回の来院で改善した。

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施術後のケア

・耳鼻科で処方された薬はすべて飲みきる。
・体を休める。
・体を冷やさない。特に足元を保温する。
・少食を心がける。炭水化物のどか食いはやめる。
・悩みごとから離れる。できれば仕事を休む。
・セックス,自慰行為は控える。
・湧泉へ台座灸をすえる。

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