はり・きゅう 仁信堂の施術例

首

手・腕の痺れ

2020.01.29

病院での診断

左頸椎症

これまでの経過

三か月前から左指先が痺れていて、その後しばらくしたら腕まで痺れだした。
首が硬い事に本人は自覚があり、上を向いた時に痺れが強くなるので整形外科を受診。
「頸椎の関節が狭まっている」との診断を受ける。
医師から「上を向くような仕草はしないように」と言われ、日常生活動作に制限があり不便を感じ、安静にしても一向に治らないので来院される。

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鍼灸院としての診断

診断された状態で来院されたので「頚椎症」としてまずは考えるようにしますが、神経が絞扼される可能性があるところは他にもあるので、頸椎の理学テストをして頚椎症の再確認をし、それから首筋、胸、手首回りと末梢に向けて徒手検査をしていきます。
結果、左の頸椎と左の首筋に陽性反応が出ていて診断された「頚椎症」ともう一つ「胸郭出口症候群」の疑いがあることが分かりました。
「胸郭出口症候群」は胸郭を構成している筋肉で神経が挟まってしまう疾患で日常よくみられる疾患です。
以上二点から来る首の痛みと痺れだと考えました。

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治療方針

緊張した当該部位に鍼を打つのはもちろんですが、いきなり急に頸椎が狭まったわけでは無いと思うので、症状が発症したのは患者さんの自己免疫力が低下している状況にあると判断し、脈を診て調子を整えてから筋肉を緩める事にしました。

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治療内容

初回は脈を診て経絡治療をし、緊張している筋肉を緩めていく。
全体的にポイントが浅めの方だったので5ミリぐらい刺していく。
術後は痺れが薄くなって肩周りがすっきりしたとのこと。
二回目
家事などで腕を動かしてしばらくすると腕全体が重くなってくる。
脈を診ると体質が変わっているので打つツボを変えて施術し、上を向くことに抵抗があるので活法(整体)で上を向けるようにするのと鎖骨の動きを良くする。
三回目
日常で痺れを意識する事が少なくなってきた。
体質は変わらないので前回と同じツボを打っていき、筋肉をもう少し緩めていく。
四回目
大分良く、たまに痺れが出るぐらい。
前回と同じ処方。
五回目
ほぼ痺れは無い状態で過ごしている。
前回と同じ処方。
六回目以降~
問題なく毎日を過ごしている。
メンテナンスとして同じ処方。

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施術回数・頻度・期間

症状が消失するまでは一週間に一回ペースで五回掛かったが、六回目以降は月に一回ペースで全く症状がなく過ごせている。

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施術後のケア

五回目で症状が無い状態でも首の徒手テストだけは若干陽性反応が出るので、鍼では関節の構造を復活させることは出来ないが、免疫力さえ落ちなければ症状は出づらい旨を伝え、メンテナンスで月一ペースで来院して下さい。と提案し首が楽になる肩の体操を自宅でしておいてもらいました。

「ある特定の動きが出来ない」と思い込んでしまうとその機能を身体が徐々に忘れていってしまい症状が抜けづらいので、動かせないトラブルは早期に解決されることをオススメ致します。

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