鍼灸師の年収はいくら?

一般的な民間企業で会社員の平均年収は、平成27年度で420万円、平成28年度で422万円です。
国民の『民間給与実態統一調査結果』(国税庁から発表より)
鍼灸師の年収はいくら?
鍼灸業界で一般的に言われている金額は、年収300万~420万円です。
民間企業の会社員との比較
手取りの給与に換算すると、月収18万〜25万円程度と考えられますので同等程度でしょうか。
ただし、あくまでこの金額は、固定給ベースのデータであり、治療院によっては歩合制を導入していたり、ボーナスが支給されたりと、平均より高い年収の鍼灸師が存在することも事実です。
「鍼灸師」は代表的な医療系国家資格のひとつ
主に次の資格を指します。
医師、歯科医師、薬剤師、看護師、助産師、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師(はり師・きゅう師)
これらの資格の中には、開業権が認められているものとそうでないものがあります。
代表的な医療系国家資格との比較
厚生労働省から発表されている、『賃金構造基本統計調査』によると、民間企業で医療系国家資格を持ち勤務している人の平均月収は、以下の通り(表1)です。
表1 代表的な医療系国家資格の開業権、勤続年数、平均月収一覧
※勤続年数、平均月収については、平成29年『賃金構造基本統計調査』のデータを参照
※助産師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師(はり師・きゅう師)についてはデータなし
表をみると、鍼灸師は数少ない開業権の認められた医療系資格ということがわかります。
鍼灸師の年収はいくら?【ここで補足します】
前述の通り、鍼灸師の年収は300万~420万円程度です。
しかし、鍼灸師はその実務経験や開業後の経営手腕によって、年収が大きく変わる場合もあります。
あんまマッサージ指圧師の国家資格を持っていた方がいい?
鍼灸師の資格に加え、あんまマッサージ指圧師の資格を一緒に持っている方が、有利になる場合もあるようです。
求人を募集している治療院によっては、鍼灸あんまマッサージ指圧師が欲しいという場合もあり、鍼灸師よりも少しだけ高い給与体系となるようです。(当社独自調べです。)
複数店舗を運営している鍼灸院グループのエリアマネージャー(スーパーバイザー)レベルでは、年収600万~700万円という方もいるそうです。
また、複数店舗を展開する経営者になれば、年収1,000万~2,000万円も夢ではありません。
さらに、一人院長で予約が取れない大人気鍼灸院を運営し、年収3,000万円ほどを稼いでいるであろう方もいます。(この収入額は売上などをお聞きした上での当社の推測です。)
都心のタワーマンションに住む人、フェラーリやアルファロメオに乗っている鍼灸師もいれば、一方で鍼灸だけでは食べていけないため、副業でアルバイトをしながら、院長をされている先生もいます。
記事のまとめ
鍼灸師の年収は、民間企業の会社員と同等程度の300万~420万円です。一方で、鍼灸師は開業権の認められた数少ない医療系国家資格のひとつです。
最近は複数店舗経営をする鍼灸院グループが増えており、そのエリアマネージャークラスで年収600~700万円の場合もあり、独立開業によってさらに高い年収を目指すこともできます。
鍼灸師を目指す人は、実にさまざまな人がいます。皆さんがどんな志で鍼灸師に興味を持っているか、ぜひ周りにいる鍼灸師や同じくこの職業に興味のある人どうし話してみてはいかがでしょうか?
参考までに、鍼灸学校アンケート結果:なぜ鍼灸師に?その学校に?を用意しました。現役の鍼灸学生を中心に、なぜ鍼灸師を目指したのか?アンケートを取り、結果をまとめたものです。気になる方は、ぜひ読んでみてください。