鍼灸学校ってどんなところ?
2018/4/1

鍼灸学校の選び方:学校を決める際に注目すること5選

鍼灸の大学・専門学校への入学を考えている人たちにとって、学校をどのように選ぶかということは非常に重要です。社会人として働きながら通学を考えていたり、高校や大学からの進学を考えていたりと、人によって様々な考えがあると思います。

自分自身がなぜ鍼灸師を目指すのか、将来はどんな鍼灸師になりたいのか。鍼灸師を目指すのであれば、鍼灸学生として有意義な学生生活を送ることが重要です。

鍼灸師になるためには、最低でも専門学校に3年間通わなければならないので、自分に合った学校選びが非常に重要です。しんきゅうコンパスでは、事務局が実施した鍼灸学校アンケート結果:なぜ鍼灸師に?その学校に?を踏まえて、鍼灸学校の選び方を解説します。

通学時間は重要?学校のアクセスを確認しましょう。

学校を選ぶときに注目するポイントとなるのが、通学時間です。弊社が実施したアンケート結果からもわかるように、学校のアクセスは学校選びに欠かせない条件です。

平均通学時間は、40~60分という場合が多いです。学校によっては遅刻という概念がなく、遅刻は欠席扱いなんていう学校もあります。電車遅延などを見越して通学しないと、出席日数が足りなくなってしまうなんて場合もあります。

仮に片道の通学に1時間かかると往復で2時間です。これは1日の時間のうち、12分の1に値します。週に5日間通学すると、通学の往復だけで週10時間にもなります。この時間については人によって価値観は様々ですが、試験前期間になると、どの学生にとっても貴重な週10時間となります。

また、鍼灸師を目指している人の中には仕事をしながら通う学生も比較的多いため、職場からのアクセス、移動時間を視野に入れて学校選びをする傾向にあります。学校に入学するにあたり、トータルの通学時間、乗り換えの回数、また学校の立地(最寄り駅など)などをあらかじめ確認、体感しましょう。

鍼灸学校のコース・カリキュラムを確認しましょう。

鍼灸の大学・専門学校には、本科・専科があり、また昼間部(午前・午後コース)や夜間部があることを鍼灸の学校ってどんなところ?本科や専科、夜間部とはの記事内の『鍼灸の専門学校には、昼間部と夜間部があるの?』で触れていますが、ここではもう少し詳しくコース・カリキュラムについて解説します。

同じ学部、学科でも学校によって実技の時間やゼミの内容は千差万別です。実技時間に関して、ある学校の例を参考に見てみましょう。

ある学校では、3年間の実技時間を以下のように設定しています。

【専科(鍼灸科)】

授業時間 1120時間のうち、鍼灸実技時間 830時間

【本科(鍼灸マッサージ科)】

授業時間 1200時間のうち、鍼灸実技時間 690時間、マッサージ実技時間 220時間

ある学校では他の学校と比較して、実技の時間がとても多いカリキュラム編成です。こうした学校は授業外でも実技室を開放し、教員監修のもと実技練習をさせてもらえる体制が整っています。

次にある学校の臨床実習の体制について見てみましょう。ある学校は付属の施術所を所有しており、そこで1年次から臨床現場に同席し患者さんと治療家のやりとりを見学することをカリキュラムとして設定しています。すべての鍼灸学校が付属の施術所を所有するわけではないので、この学校の特徴的なカリキュラムと言えます。

また、別の学校の例では、2年次までに基礎医学と基礎実技の基礎課程を修了すると、3年次には臨床実習に重点を置いたコースや現代医学を深く学ぶコースなど、複数のコースから選ぶことができます。将来なりたい鍼灸師像をもとにそれぞれの学生がコースを選択でき、卒業後に大変役立つであろう特徴的なカリキュラムと言えます。

たくさんの鍼灸師を目指すことのできる大学・専門学校があり、まったく同じ特徴を持つ学校は二つとありませんが、いずれの学校でも座学で学ぶ専門基礎分野の科目に変わりはありません。

国家試験の合格率を確認しましょう。

国家試験の合格率は、各学校のホームページで確認できます。弊社が実施したアンケートにあった「学校を選ぶ際に重視したこと」の中でも第3位に入っていた項目でもありますが、この国家試験の合格率を調べる際に気を付けなくてはならないことが、各学校から国家試験を受けた「受験者の数」です。つまり、本来の学部人数が何名で、そのうち何名が受験した合格率なのか、というところです。

3年生になると学校では国家試験の受験に向け、卒業試験という国家試験を受けるための試験があります。中には、この卒業試験に合格できない人は国家試験を受けれない可能性もあります。つまり、留年することになります。

(あたりまえと言えば当たり前ですが)

例えば、学部人数60名の学校があったとします。

国家試験受験者数が57名、合格率100%であった場合は、最終の受験した57名に対しての合格率となります。残りの3名は、留年もしくは退学をしていることになります。学部の定員人数は、学校の学部別募集要項にて確認することが可能ですが、国家試験の受験者数は学校が公表していない場合がありますので各学校の事務局へ問い合わせることが必要です。

ここでわかることは、各学校のおおよその退学率や留年率であり、学校の国家試験対策や卒業までしっかりと面倒をみてくれるかなど、これから入学する人にとって重要なことです。退学率が低いということも、いい学校の条件かもしれません。

授業を教えてくれる学校の先生、講師に注目しましょう。

講師の魅力は、鍼灸師を目指せる学校に限らず重要なことかもしれません。

鍼灸の大学・専門学校には、各々個性的な先生が多く、鍼灸師やあんまマッサージ指圧師として、素晴らしいご経歴やご経験の先生が沢山いらっしゃいます。

例えば、その学校の卒業生であり現在美容鍼灸業界で活躍する鍼灸師の先生を特別講師としてお招きし、在校生に対して講義を行っている学校、日本のみならずアメリカの大学で日本の鍼灸技術を教えている先生が東洋医学の基礎を教えてくれている学校、中医師の資格を持っており日本の鍼灸師資格も持っている方が学長の学校、柔道整復師と鍼灸あん摩マッサージ指圧師、保育士、エアロビクス講師の資格を持つ講師がマッサージを教えてくれる学校など、実に様々です。

仮に卒業後、自分自信の知識や技術の勉強の一環として、こういった鍼灸業界の第一線で活躍されている先生の講演を聞こうと思うと、1万円以上の参加費用がかかってしまいます。

もちろん学生の間は学生料金で安く先生の講演会に参加することは可能ですが、せっかく高い学費を支払って3年以上学校に通うので、憧れの先生の授業を受けることができる学校を選ぶことも、学校選びの重要な項目として考えてもよいでしょう。

将来はどんな鍼灸師になりたいのか、講師の魅力が一つの指標となるかもしれません。

学費や奨学金制度について確認しましょう。

いざ鍼灸師を目指すため、学校へ通おうと思ってもシビアなお金の話がついてきます。学費は安いか高いかと問われば、とても高いです。

本科、専科とで違いがありますので、比較してみましょう。

【本科】

専門学校の場合、おおよそ550万円前後(3年間の授業料、入学金を含む)

【専科】

専門学校の場合、おおよそ350 ~ 450万円(3年間の授業料、入学金を含む)

もちろん学校によりますが、本科と専科では約150万円の違いがあるようです。国家資格1つあたり、180万円程度と考えられます。

この金額の額面だけを見てしまうと面を食らってしまいそうですが、長い人生のうちの3年、そして、一生使える医療系国家資格を手に入れることを考えると、高くないと感じる人もいるかもしれません。

これは学費のみの金額なので、これ以外入学時には、白衣や教科書の代金もかかってきます。シビアなお金の話ですが、学校によっては各種奨学金制度や国からの給付金制度などがあるので、こちらも簡単にご紹介します。

【奨学金制度】

一般大学の奨学金制度と同じタイプです。有利子の日本学生支援機構の二種奨学金など、学生の半数が奨学金制度を利用している学校もあります。

【教育ローン】

こちらは一般的に入学前に貸与されます。教育ローンもいろいろとありますが、国の教育ローン以外は金利3.5%(2018年現在)となっております。

【教育訓練給付金制度】

こちらは社会人経験者を対象とした、国が設けている給付金制度です。国が指定するある一定の条件をクリアする必要がありますが、最大168万円の現金給付が受けれます。

この鍼灸の大学・専門学校の学費や教育訓練給付金制度については、鍼灸学校の学費っていくら?学費の他にかかるお金とはで詳しく解説していますので、そちらもご覧ください。

鍼灸学生として有意義な学生生活を送るためには、以上の5つのポイントを押さえて、各学校の比較をするべきでしょう。きっと、自分に合ったいい学校が見つかります。