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レジリエンスを高めて幸せに

投稿日:2018/03/07

 2月25日、金沢医科大学学長神田享勉先生が石川県鍼灸マッサージ師会の第5回中央学術研修会でご講演されました。

 神田先生と私は今から10年ほど前、私が世話をしていた鍼灸若草塾で総合診療と疾病分類についてお話してくれたことがきっかけで、業団や患者さんを紹介するお付き合いが始まりました。

 しばらくして神田先生は、富山県の病院へ転勤となり、連絡は途絶えてしまいましたが、昨年医科大学学長に就任されました。

 以前と変わりなく気さくな先生のお話は大変素晴らしいものでした。

 

「レジリエンスと幸福感」。

 レジリエンスを幸福感につなげていくための講演でした。

 耳慣れないレジリエンス(Resilience)というコトバは、打たれ強さとか抵抗力と訳されます。

 困難にも肯定的な行動ができる特性を指します。

 我々が困難な状況におちいった時、そのストレスに反応します。もしストレスに負けてしまうとうつ病やがん、自律神経障害を引き起こしやすくなり、うまく適応すれば幸福感や充実感を得られ、自信となります。レジリエンスの有無で適応と不適応が決まります。

 レジリエンスは遺伝や環境によって変化します。

 神田先生は、講演の最初に医療人の実情を引き合いに出しました。燃え尽きる医療人が大変多く、医学生の7~10%はうつ状態にあり、医師の53%は燃え尽き症候群で、医師の自殺は一般の2倍、集中治療室の看護師の24%はPTSD(心的外傷後ストレス障害)の兆候ありなど、怖いデータを紹介した上で、

こういった状況に陥る医療人の多くは完ぺき主義の性格であったり、人間関係がうまくいっていない人が多く、レジリエンスを高めることで回避できるとのことでした。

 

 レジリエンス減少の原因としては、ストレス対応の不適応、病気(身体的・精神的)、無職、老化、孤独、家族崩壊などが知られています。仕事がないことでレジリエンスが減少するというのは驚きでした。どうやら人とのつながりがレジリエンス減少防止のヒントのようです。

 また、ストレス対応の不適応にかかわるマイナス思考はレジリエンスを減少させる大きな要因です。

 

「私は何も悪くない、全部あいつが悪いのよ!」

という、責任転嫁。

「お母さんはいつも怒ってばっかり。私のことがキライなんだわ」

という、拡大解釈。

「何をやってもうまくいかない、私はダメなんだ」

という、マイナス思考。

 

 いくつか例を上げ、これらは認知の歪みと言って、レジリエンスを減少させます。

 でも、人生は山あり谷あり。生まれて大人になるまでに多くの困難や挫折を経験し、それをバネに人は成長します。

 

 そこでレジリエンスを身につけるにはどうしたら良いでしょうか。ポジティブ思考になること。困難や逆境を神が与えてくれた試練として受け止め受け入れること。過剰なストレスは避けること。場合によってはストレスのもとから逃げることも大事です。そして日頃から快眠・快食・運動を心がけること。職を持ち友人と付き合い、温かい家族を持つことです。

 いざストレスにさらされた時、平静でいられるためにマインド・フルネスをしましょう。

 マインド・フルネスとは「”今ここ”にただ集中している心のあり方」のことです。

 やり方はカンタン。呼吸法を使います。椅子に腰掛けて、背筋を伸ばして座ります。力を抜いて目を閉じます。からだと呼吸に意識を向け、雑念が浮かんでも引っ張られずに考えないようにし、ゆっくり呼吸を行ないます。1分間に10回程度の呼吸が最適です。これを3分間ほど行ないます。

 副交感神経が優位になり、緊張状態が溶けていきます。毎日続けてやっていると、電車の中で立っていてもできるようになります。イライラっとした時、ドキドキしたときなどすぐにマインド・フルネスの状態になれます。そうすると過剰なストレス反応に陥ることはなくなります。

 挫折や困難を乗り越え、レジリエンスが高まり、ポジティブ思考でいられるようになると、心に幸福感が生まれます。

 幸福感を高めていくと毎日が幸せに感じるわけですから、充実したよりよい人生をおくれるようになります。

 この幸福感を育てるための行動として、利他的行動が挙げられます。幸福を感じるのはギャンブルで勝った時のような享楽的な幸福と、人のために何かをしたときに得られる利他的な幸福があります。利他的な幸福感は健康長寿のもとになるという論文があります。親切な人が長生きをします。それは人に親切にすると幸せホルモンのオキシトシンの分泌が促進されるためです。

 人の幸福は、家族、家計(収入)、雇用(仕事)、コミュニティと友人、健康、個人の自由、個人の価値観によって良い人間関係・収入・仕事によって得られます。お金は多すぎてもダメだそうです。

 

 神田先生の今回の講演の要約は以上です。楽しいお話であっという間に時間がたちました。聴講者から質問が沢山でてそれだけで30分もかかってしまいました。ありがとうございました。

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