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脳が傷つくということ:発達障害、不安、パニック、自律神経失調

投稿日:2018/06/11

「子どもの脳を傷つける親たち」著者としてメディアでも活躍中の友田明美医師の記事を読みました。

子供の時にいわゆる虐待や厳格体罰の経験をもつ人の脳はある部分が萎縮(脳細胞の減少)し、機能低下を伴うという衝撃的な事実を紹介されています。例えば、性的虐待の経験者は大脳皮質の後頭葉にある「視覚野」(ものをみる、ビジュアルな記憶の形成などと関わる)、暴言虐待の経験者は大脳皮質の側頭葉にある「聴覚野」(他人の言葉を理解する、会話するなどコミュニケーションの中枢)、体罰の経験者は前頭前野内側部(感情や思考のコントロール、犯罪抑制力)および右前帯状回(集中力、意思決定、共感)の脳細胞の容積が減少していたことが分かったそうです。

見逃せないのが、著者が、「虐待」という言葉をあえて使わず、「マルトリートメント(不適切な養育)」という言葉を使っているところです。「子どもの健全な成長・発達を阻む行為をすべて含んだ呼称で、大人の側に加害の意図があるか否かにかかわらず、また子どもに目立った傷や性疾患が見られなくても、行為そのものが不適切であれば、すべて「マルトリートメント」とみなす。」(記事抜粋)

つまり、どの家庭でも「マルトリートメント」は起こり得るということ。夫婦喧嘩を子供の前で頻繁にすること、「そんなこともできないの!」「早くしなさい!」「バカ!」などという言葉を使って怒鳴ることも「マルトリートメント」に含まれると。私も含め、日常的に起こり得ることですよね。

普段、臨床のなかで、職場で誹謗中傷に会い耳が聞こえなくなった、とか、家族に大きな出来事がありそれ以来パニック症状が出るようになった、とか、長年家族のために自分を抑えて働き続けて自律神経がおかしくなった、といったケースに頻繁に出会います。すべてを結びつけることは出来ませんし、科学的根拠のある話でもありません。ただ、今回の記事は、大人だって、ある一定の期間自分自身を抑制せざるを得ない出来事に出会ったら、脳だって傷つくし、それに対応して症状がおきると考えてもおかしくない、という日頃からの私の考え方を後押ししてくれるものでした。

記事の最後のほうで、友田医師は、「成長過程にある子どもの脳はレジリエンス(回復力)をもっている」と心強いコメントを残しています。養育者が過ちに気付き子供が安心して生活を送れる環境を整えたり、認知行動療法などの心理療法といった専門家からのサポートを受けたりすることで、行動は落ち着いていくのだといいます。大人の場合も時間はかかるものの傷ついた脳機能の回復は可能だそうです。原因と思われることを取り除くこと、専門家のサポートを受けること、そして恐らくこれが一番大切なのではと思うのですが、「自分は大丈夫」「自分はすごい!」「自分は素晴らしい」と自分を100%肯定できるようになることが、治癒の大きな役割を担うのではないかと思うのです。

 

 

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