下車坂治療院の施術例

顔面神経麻痺

2022-06-14

病院での診断

顔面神経麻痺

これまでの経過

当院来院の10日前に右耳が痛くなったので、普段かかっていない耳鼻科を受診。時に問題は見つからなかった。
その2日後に右顔面の動かしにくさ、麻痺を感じて、脳外科を受診。顔面神経麻痺の診断を受け、かかりつけの耳鼻科を受診した。
そこでステロイド薬と血行改善薬とビタミン剤を処方された。特に生活指導やマッサージ等の指導は受けていない。ご自分なりのマッサージや運動を行っている。
その後、一週間経過したが、改善がないため、鍼を受けてみようと思い来院された。
初診時の顔面神経スコアは2/40点。右眼の閉眼ができず、眼帯をして眠っている。口の中に食べ物が残ってしまう。涙が出てくる。味覚の異常は改善した。

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鍼灸院としての診断

顔面神経麻痺、おそらくベル麻痺と推測。
麻痺の程度は強い。

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治療方針

神経の迷入再生を起こさないよう軽い刺激での施術を行う。
美顔ローラーで顔のマッサージを行っているので、もう少し軽い刺激でのマッサージとストレッチを指導した。
あまり大きく口を開けず、鏡を見ながら食事をすることを薦めた。
早期回復を目標にせず、慌てず、ゆっくりと後遺症が出ないようにしましょうと伝えた。
投薬が最優先で、鍼はそれを補助するものと考えてほしいと伝えた。

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治療内容

【初診】
週に2回の鍼治療を薦めた。
ホットバックで5分温熱を行った後、
左右巨髎・下関、右陽白・翳風・完骨・太陽、百会
に置鍼15分
左右顔面、頸部前面の軽刺激のマッサージ、ストレッチを5分程度施した。
ご自身での温熱療法・セルフマッサージを指導した。

【第2診(初診から3日後)】
まばたきの回数が増えたが、著変はない。
顔面神経スコア6/40点。前回よりも閉眼が自然になった。
ホットバックで5分温熱を行った後、
左右巨髎・頬車、右陽白・翳風・完骨・太陽・角孫・迎香・地倉、百会
に置鍼15分
左右顔面、頸部前面の軽刺激のマッサージ、ストレッチを5分程度施した。

【第3診(初診から6日後)】
だいぶ顔が楽になって、スッキリしてきた。
顔面神経スコア14/40点。ひたいのしわ寄せ、鼻根のしわ寄せが改善。
治療内容は前回同様。

【第4診(初診から10日後)】
安静時はほとんど麻痺がわからないくらいに改善した。
口の中に食べ物が残ることが減った。
顔面神経スコア34/40点。
治療内容は前回同様。

【第5診(初診から16日後)】
ほぼ発症前に戻ったので、顔の治療ではなく頚肩コリの治療を受けたい。
顔面神経スコア40/40点。
ご希望通り、顔面の施術は中止し、頚肩への鍼治療を施した。
この日で治療終了。



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施術回数・頻度・期間

初診から16日で愁訴に対する治療は4回。
発症から24日で回復した。
初診時の麻痺は強かったが、回復は早かった。
軸索や神経の断裂はなかったのだろうと思われる。
発症してから、比較的早めに鍼治療を行えたのも奏功した要因かもしれない。

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施術後のケア

しばらくは大きく顔を動かすことは控えるように伝えた。
病院には、治療終了と言われるまで通うように伝えた。

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