下車坂治療院の施術例

腕

右首から右腕痛み

2022.02.16

病院での診断

ストレートネック、第5・6頸椎の不整を指摘された

これまでの経過

【現病歴】
20XX年2月下旬に発症。
発症のきっかけは、思い当たらない。
3,4日我慢したが、痛みが強くて夜中に何度も目が覚めるため、整形外科を受診。ストレートネックと第5頸椎・第6頸椎の不整を指摘された。ロキソニン・ムコスタの内服とあわせて、モーラステープを使用している。

【所見】
首を後ろに反らしたり、右に頭を倒したり、右に顔を向けたりすると、右首~肩、上腕外側、前腕後面に痛みが出る。
首を動かすのは怖くて、少ししか動かせない。
右前腕~親指、示指の感覚が鈍い。
右の鎖骨の上を圧迫すると、右上肢のしびれが出る。
右肩甲挙筋・僧帽筋・小円筋・棘下筋・短橈側手根伸筋を押すと痛みがある。

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鍼灸院としての診断

頚椎症神経根型と推測。
胸郭出口症候群の併発も考えられるが、上記が主な原因と考えられる。

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治療方針

第6頚神経根の障害ととらえ、第5/6頸椎椎間関節部に鍼通電を行う。併せて、痛みの出ている筋や症状の出ている末梢にも鍼通電を行う。
週1~2回程度の鍼治療を薦めた。
整形外科の受診と薬の使用の継続を薦めた。

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治療内容

【初診】
<左下側臥位>
右第5/6頸椎椎間関節部、第6/7頸椎椎間関節、肩甲挙筋、棘下筋、僧帽筋(3点)、短橈側手根伸筋に1ヘルツ15分の鍼通電
右上腕圧痛部、前斜角筋、合谷へ置鍼15分
赤外線での温熱 指圧10分程度
生活指導として「上を向かないこと、右を向かないこと、右に頭を倒さないこと」を伝えた。

【第2診(初診翌日)】
右肩甲間部の痛みが軽減し、明け方まで目が覚めずに眠れた。
治療は前回同様。

【第3診(初診から2日後)】
痛みの部位が右三角筋あたりに変わった。ずっと擦っている。
今日の午前中が特につらかった。
<左下側臥位>
右第4/5頸椎椎間関節部、第5/6頸椎椎間関節、三角筋(前部線維、後部繊維)、僧帽筋(2点)に1ヘルツ15分の鍼通電
右肩甲挙筋、前斜角筋、短橈側手根伸筋、合谷へ単刺
赤外線での温熱 指圧10分程度

【第4診(初診から7日後)】
先日、整形外科に行き週2回でリハビリを受けることにした。
貼り薬は肌が荒れるので、塗り薬に変えてもらった。
睡眠時の痛みは減った。しかし、起床時の首肩痛が強い。腕の症状はだいぶ軽減してきている。
<左下側臥位>
右第5/6頸椎椎間関節部、第6/7頸椎椎間関節、小円筋、僧帽筋(2点)、三角筋(後部繊維)に1ヘルツ15分の鍼通電
右肩甲挙筋、前斜角筋、短橈側手根伸筋へ置鍼15分
右合谷へ単刺
赤外線での温熱 指圧10分程度

【第5診(初診から14日後)】
症状が軽くなり、右下側臥位ができるようになった。
<左下側臥位>
右僧帽筋(2点)、三角筋(後部繊維)、短橈側手根伸筋へ1ヘルツ15分の鍼通電
右第4/5頸椎椎間関節部、第5/6頸椎椎間関節へ置鍼15分
右肩甲挙筋、前斜角筋、合谷へ単刺
赤外線での温熱 指圧10分程度

【第6診(初診から30日後)】
症状はほとんどなくなった。整形外科のリハビリは終了した。
右肩甲間部と棘下部は押すと痛い。
<左下側臥位>
右棘下筋、三角筋(後部繊維)、僧帽筋(2点)に1ヘルツ15分の鍼通電
右第5/6頸椎椎間関節、僧帽筋下部線維に置鍼15分
赤外線での温熱、指圧5分程度
※症状軽減のため治療終了

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施術回数・頻度・期間

30日間で6回の治療を施した。
初診時は強く症状を訴えておられたが、鍼・指圧と薬物療法とリハビリの併用により、想定よりも早く軽快した。

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施術後のケア

デスクワーク中の姿勢に気を付けること。
指導した後頚部・右側頚部のストレッチを行うこと。

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