フェムケア鍼灸院 小さなオアシスの施術例

冷え性(肩こり)

2021-02-02

これまでの経過

小学生のころから冷え性で、足がしもやけになっていたという患者様。毎年冬になるとしもやけが痒くて困っていとのこと。
今ではしもやけになることは無いが、夏場でも足先が冷えるのでサンダルは履かないようにしている。秋になると膝まで冷えを感じ、冬にはお腹も冷たくなってしまう。

また、冬には肩こりも悪化。お仕事柄、気を遣ったり重たいものを持ったりすることが多いそうで、ここ2,3年に自覚するようになった症状。
こりがひどくなると、後頭部に頭痛があったり、腰痛が出ることもある。
鍼灸初めて。

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鍼灸院としての診断

【見た目からの診断】
骨格から細いやせ型で筋肉も少なめ。少し猫背気味。軽いふわふわした足取り。
足の爪の色が青く、舌も青っぽい。脚のむくみがやや見られ、お肌は乾燥しがち。こりがひどい時は顔色も青がかる。

【声からの診断】
落ち着いた声質で、お腹から出すような声ではない。

【触れてみての診断】
足に触れると夏場でもタオル越しに冷たさを感じる。足先、かかと、アキレス腱が特に冷えがち。背中側は肩甲骨下まで冷えている。お腹のお肌に弾力が少なく冷たい。
脈は細く、弱い。
上半身の筋肉は表面が固く、硬結がみられる。細い筋肉なので厚みがなくすぐ骨に触れる。全体的に右がこっている。
婦人科疾患でよく使われる複数のツボが冷えている。

【問診と総合しての診断】
虚弱寄りで、特に熱産生が苦手。経絡でいうと腎・膀胱の経絡に痛みやこりが出ることが多い。

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治療方針

【鍼灸治療30分】+【ホットストーン30分】9000円

鍼とお灸でツボをピンポイントで刺激し、虚弱気味の身体の立て直しを図る。流れが良くなれば肩こりや腰痛も改善される。
脚の冷えが深刻なので、膝下はホットストーンで広範囲を温める。

ご予定が入っていない日や、こりがひどくない日は、【ハーブ蒸し・よもぎ蒸し】で芯から全身を温める。
夏など冷えが深刻でない時期には【カッサ】や【吸玉】でデトックスし、肩こりが起きにくい身体を作る。

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治療内容

身体を温めるのに効果的な精油の中から好みの香りを選んでもらい、アロマミストを焚く。
手にホットストーンを握ってもらい、リラックスしてもらう。
虚弱体質の方には特に細い鍼を背中や腰に打ち、鍼を置いておく時間に膝下の施術。
鍼と鍼の間はホットストーンを乗せ、肩や腰、お尻を温めておく。
膝下にマッサージ剤を塗り、冷えているツボを中心にマッサージ。かかと周りや足指も念入りに。
足指にもホットストーンを挟んでおく。
足裏のツボが弱っている時にはお灸も追加。
終わったら鍼を取り、マッサージ剤をホットタオルで拭き取り。
最後に首、肩こりに叩く鍼をして仕上げ。
お着替え後、ノンカフェインのお茶を飲んでいただきながら、セルフケア方法を伝える。

以後、背中の鍼の前にハーバルボールをして温めてから鍼を打ったり、マッサージ剤をホットジェルに変えたり、試行錯誤しながらより良い方法を取り入れている。

施術直後からこりがスッキリし、足も温まる。
独立前から数年通っていただいていて、ひどく冷えずにいられる期間が延び、爪の青さも部分的になってきている。
肩こりは施術後数週間感じないが、忙しくなったりお仕事で負荷がかかるとまた少しずつ出てきてしまう。初診の頃は1週間ほどで肩こりが復活していた。頭痛が出ることは減少した。

また、別日に受けてもらったハーブ蒸しでは、しっかり温まり冬でも一日中ポカポカ感が続いた。

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施術回数・頻度・期間

2,3週間ごとにご来院。
身体も精神も疲れるお仕事をされているので、夏場も継続して来てもらっている。

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施術後のケア

一気に情報を伝えても頭に残らないと思うので、毎回1つずつアドバイスをしている。

【運動面】
ドローイング、ストレッチなど。お子さんもいらっしゃり、いつも決まったタイミングに時間が取れるとは限らないので、生活に合わせ、無理なく取り入れやすいものをお伝えしている。また、運動習慣もない方なので、短時間ででき、ハードでないものを薦めている。

【食事面】
東洋医学的に身体を温めると言われているラムや甲殻類、ニンジン、海藻類など、食材を紹介。
また、生姜を摂取するにしても、効果的な調理・加工方法を伝えている。

【生活面】
腹式呼吸やツボ押し、ホッカイロの貼る位置、歩き方などアドバイス。

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