鍼灸ひより堂の施術例

目

網膜色素変性症のため暗くなると眼が見えにくい(幼児)

2020.01.20

病院での診断

網膜色素変性症

これまでの経過

かなり早期に網膜色素変性症を発症しており、来院時幼稚園年中であったが、少し薄暗くなると、玄関前の照明程度では、見え難さが出ていた。
同じ時に生まれた兄弟にも、網膜色素変性症が発症。

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鍼灸院としての診断

未熟児だったこともあり、身体の発達的にも同年代と比べてかなり遅いようでした。
その分、発達の余地は十分にあるため、可能性としては視能の向上は見られそうでした。
来院時には、感染症にとても罹りやすく、しかも重症化、長期化する傾向がありましたので、体調全般に対する施術も必要だと思われました。

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治療方針

眼底周辺の組織が先天的に弱く、発病も早かったため、積極的に眼底部の血流を増やして、細胞や組織の成長に必要な栄養素を送り込むようにしました。
また必要な栄養素を取り込む際に、胃腸の弱さもあったことから、消化器系にもアプローチをしました。
さらに感染症などを起こしやすいことから、自律神経を通じて免疫系にも働き掛けられるように、背部にはお灸なども多用しました。

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治療内容

目の周囲には、かなり弱い刺激に抑えて痛みを感じないように、極細鍼で施術をしました。
幼稚園年中でしたが、全く抵抗なく受けて頂けました。
さらに手足は痛みを感じやすいため、出来るだけお腹や背中の部分に施術を行い、短時間で施術をしました。

背部や腹部には、感染症予防のための施術も加え、約7年程度の施術となりましたが、ほぼ重症化する感染症はありませんでした。

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施術回数・頻度・期間

施術後3か月までは週2回の施術を行い、その後週1回としました。
2週に1回にすると、かなり良くなっていた夜盲症と近視傾向が強まったため、再び頻度を改めて、週1回としました。

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施術後のケア

幼児から小学生高学年まで施術を担当し、その後自宅近くの鍼灸師にお任せをしました。
学年が上がるに連れて、生活からの影響を強く受けだしますので、ライフスタイルに合わせた施術頻度や、通院距離を考えることも大事です。
こうした眼科疾患は、生涯かけての施術になるため、より通院しやすい施設、より通院しやすい環境を作っていくことを、常に意識します。

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