鍼灸ひより堂の施術例

背中

春先になると咳が止まらなくなり首が詰まる

2020.04.03

これまでの経過

毎年春先になると、花粉症の延長なのか、
のど元が詰まり、咳が止まらなくなるそうです。
首のリンパ節が腫れてパンパンになり、
首肩や背中までゴリゴリの状態になっていました。

アレルギーもかなり多く、
飼い犬に対しても薬を飲みながら対応し、
季節ごとの抗原にも強く反応するということでした。

時節柄、人前で咳をすることも憚られるため、
出来れば咳を止めて欲しいと来院されました。
首肩や背中の凝りも酷く、
気持ちが悪くなるほどということでした。

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鍼灸院としての診断

左の耳下腺から下に向かって、
ゴリゴリと固まりをたくさん感じるほど、
リンパの流れが悪くなっていました。
首が一固まりの肉塊のようになり、
鎖骨までパンパンの状態でした。

更に肩甲骨周りも固く強張り、
血行不良は全身に及んでいるようで、
足のむくみや冷えもかなり強くなっていました。

自営業がコロナ騒動で影響を受けているため、
精神的ストレスも大きく関わっているようでした。

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治療方針

固くなった筋肉を緩め、
血行を促進することで、
うっ滞したリンパ液の流れも促しすことで、
強張った首肩を緩めることを目的としました。

さらに自律神経を整えることで、
アレルギー症状を抑えると、
全身に起こっているリンパ液の停留や、
咳に関しても抑えることが出来ると考えました。

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治療内容

【1回目の施術】

<うつ伏せ>

首肩の強張った部位に鍼を刺し、
一定時間寝かせることで、
筋肉を緩めて血行を促進する時間を作りました。

<左側臥位(横向き)>

左側頚部に鍼を2カ所刺した状態で休んで頂き、
リンパ液が流れ出すのを待ちました。
10分ほどでゴリゴリした感じは小さくなりましたが、
耳下腺の周囲にまだ強張りがあったため、
更に1カ所鍼を刺して、
更に5分ほど寝て頂きました。

<仰向け>

仰向けでは、
鎖骨の周辺を中心に呼吸に関係する筋肉を緩め
胸を大きく動かせるようにしました。

更に手にあるツボを使い、
咳止めを施しました。
足の冷えやむくみに対しては、
1カ所のみ鍼をさせて頂きました。

この状態で更に15分ほど寝て頂きました。
休んでいる最中は施術室の明かりを落とし、
完全にリラックス出来る空間を作りました。

施術後、咳は無くなり、
呼吸のしやすさと首肩の凝りが無くなっていることを確認し、
施術を終了しました。

【2回目】

1回目の施術の1週間後に来院されました。
前回の施術後、かなり体調が良かったようです。

ただ1週間経って、同様の症状が少し出てきたため、
もう一度同様の施術をしました。

咳は全くされていませんでした。
2回目の施術も約1時間受けて頂き、
症状の消失を確認して施術を終わりました。

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施術回数・頻度・期間

施術回数 2回
頻度   週1回

ただこの患者さんは、定期的に来院される方で、
今回は約3カ月ぶりに来院されました。

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施術後のケア

既に数年来院されているため、
ご自身で体調を見ながら来院されています。
ただ今回はコロナ騒動もあり、
ストレスが溜まっているご様子でした。

長年来院されている方の場合には、
体調の変化を見ながら来院されるため、
ある程度はお任せしていますが、
最低でも月に1回程度は、来院をお勧めしています。

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