鍼灸ひより堂の施術例

美容

網膜色素変性症(白内障)の進行予防がしたい

2020.03.20

病院での診断

網膜色素変性症

これまでの経過

定期的に受けていた眼科の検診で、
網膜色素変性症を指摘された。

特に治療法がないということで、
自分なりに調べた結果、
鍼灸治療で経過が良くなるかもと考えて来院。

網膜色素変性症は白内障になりやすいこともあり、
そうしたものも予防したいと考えている。

また胃腸が弱く、
度々消化不良を起こすため、
それも同時に治したい。

遠方からの来院のため、
来院のモチベーションを挙げるために、
美容鍼灸も同時に受けている。

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鍼灸院としての診断

遺伝的な要因による網膜色素変性症で、
家族歴が明らかにある状態。

お子さんにも遺伝が確認されているが、
発病はしていない為、
経過観察をしている。

胃腸の弱さは、
長期的に見ると体調全体に影響を与える為、
それも同時に施術して、
改善をするべきだと考えています。

首こりや肩こりも強く、
手足の冷えも良く感じるということでした。
冷え症は幼いころからあるため、
フラマー症候群の傾向もあると判断しました。

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治療方針

フラマー症候群は、
全身の血管運動障害を特徴としており、
網膜色素変性症や正常眼圧緑内障悪化の原因ともされます。

この患者さんのように、
元々冷え症であったり、
その他の自律神経失調症状を持つ方が多いのも特徴です。

鍼灸治療は、
フラマー症候群に対して大きな働きをするため、
自律神経の調整により血管の運動障害を改善することが、
進行予防には大切であると思われます。

また消化機能の弱さも、
自律神経の調整で改善が期待出来るため、
鍼灸治療は一石二鳥だと思います。

ポイントとしては、

1.目の周囲や腹部などの局所刺激
2.手足のツボを使用した脳へのアプローチ
3.肩こりや首こりの局所的施術

となります。

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治療内容

<施術内容>

【うつ伏せ】

 うつ伏せでは、首や肩の凝りを直接的に施術しました。
筋肉の緊張が緩むのを確認しながら、
1カ所ずつ丁寧に施術しました。

胃腸不良に対しては、
背部から腰部にかけてのツボを刺激して、
胃腸に対してアプローチしました。

【仰向け】

 仰向けでは、手足の末端にあるツボを刺激して、
脳に対してアプローチしました。
手足のツボは他の部位に比べて敏感であるため、
小さい刺激でも大きな変化を生む施術になります。

また目の周囲には、
ごく浅い鍼を施術して、
内出血をしないようにしました。

この患者さんは美容鍼灸も併用するため、
それ以外にも、
ほうれい線やあごのラインに沿って鍼を刺しました。
全て痛みが無いように工夫しました。

現在まで4年以上経過しましたが、
症状の進行はなく良い状態をキープしています。

何よりも、
自分のからだに変化が起こるということが安心感を生み、
精神的にも良い状態を保てています。

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施術回数・頻度・期間

最初3か月週1回
その後10日に1回で3か月
現在は2週間に1回来院。
約4年間経過。

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施術後のケア

体調、心理面、栄養など全てにおいて、
施術の度に確認しています。
慢性的に進行する眼科疾患は、
体調の影響を受けやすいためです。

そのため、
長期間の体調維持が出来るように、
施術の際にもルーティーン的な施術はしません。

ツボの選択などは、
その都度体調を聞いてから決定しています。

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