鍼灸ひより堂の施術例

首

顔が引き吊って自然に笑えない

2020.03.12

これまでの経過

大学を卒業して就職し、窓口業務を担当することになった。
仕事はやりがいがあるのですが、常に笑顔を作ろうとしていると、
徐々に顔の筋肉が帰宅後も強張っていることに気付いた。

その後自分で顔のマッサージなどをしていたが、
あまり改善しているようには思えなかった。
美容室に行くと肩こりを指摘されるが、
自覚的には辛いと感じたことは無かったけれど、
少し呼吸が浅くなっているような気がしてきた。

この女性の母親が当院に通院中で、
相談を受けたため、
一度来院をお勧めした。

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鍼灸院としての診断

お話の通り首や肩、背中の筋肉が盛り上がるほど緊張していた。
また、側弯症を持っているようで、背骨が大きく湾曲していた。

さらに背中に小さな湿疹がたくさん出来ていて、
顎のラインにも小さな湿疹が出ていた。
これは交感神経の緊張により、
副腎からのコルチゾールやテストステロンが、
分泌過多になっている時に出る症状です。

いわゆるストレス反応というものですので、
かなりストレスをため込んでいて、
上手く解消出来ていないようでした。

脳へのストレスや、
ストレス反応によるホルモン分泌の異常と、
側弯と言う構造的な問題の両方が作用していると考えました。

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治療方針

1.自律神経が適切に働くように、脳のストレス適応が出来るように、ストレスに対応するツボを刺激する。

2.筋緊張を緩和し、現在感じている違和感を取り除くために、局所(背中、首肩、顔)に施術する。

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治療内容

<初診>

 強い張りが見られる背中や、
首肩に軽く響かせて鍼をしました。

また顔面部のこわ張っている表情筋に対しても、
極細の鍼で施術しました。

施術後、顔の違和感が消えていることと、
眉間のしわが薄くなっていることを鏡で確認して終了。

<2回目>

 初診から1週間後。

前回の施術後は、あまり気になる症状が無かったため、
比較的楽に仕事をすることが出来たということでした。

背中の凝りは、
逆に自覚症状が感じられるようになったということでした。
これはよくある反応ですので、
また無くなってくることをお話しました。

施術内容は同様です。
次回は2週間後に来院して頂くことにしました。

<3~6回目>

 施術内容はほとんど一緒です。
2週間に1回のペースで施術を行い、
様子を見ていますが良好なようです。

今後は自覚症状が出た時だけ来院して頂く予定。

<7回目>

 1年ぶりに来院されました。
今回も同様で、
非常に暇な部署に配置転換されたようで、
1日中座っているだけの業務だそうです。

知らない内に眉間にしわを寄せてしまうそうで、
顔のしわと表情筋のこわ張りを気にされていました。

客観的に見て気になるしわはありませんが、
本人にしか分からない症状はあるものです。

背中を見ると、
やはり小さな湿疹がたくさん出ていましたので、
たくさんストレスを感じているようです。

そこで以前と同様に、
首肩、背部へ鍼を刺して筋緊張を緩和しました。

次に仰向けで顔を中心に施術し、
最後に座って確認したところ、
まだ肩の凝りが気になるということでしたので、
肩に数本施術しました。

施術後は顔のこわ張りもなく、
首肩の症状も取れたため様子を見て頂くことにしました。

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施術回数・頻度・期間

合計7回
最初の2回は週1回
次回から2週に1回
その後は症状を感じた時

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施術後のケア

主たる症状はストレスからのため、
仕事以外でのプライベートの過ごし方が問題でしょうが、
まだ就職して1~2年のことですから、
あまり一生懸命にし過ぎないようにお伝えしています。

自分なりのペースが出来て来ると、
からだが慣れてくる部分もあるとお話しています。

構造的に側弯があるため、
全身的な運動はお勧めしています。
テニスなどをされるようですが、
左右対称の運動ではない為、
手軽なウォーキングなどをお勧めしています。

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