鍼灸ひより堂の施術例

目

近視性黄斑変性症でいきなり視野が欠損してしまいました

2020.01.23

病院での診断

近視性黄斑変性症

これまでの経過

元々強度近視があったため、
定期的に網膜の状態を確認するため眼科を受診していた。
ところがある日、いきなり視野の中に影が映るようになり、
眼科を受診すると、黄斑の浮腫が見られ黄斑変性症だと言われた。

自然緩解するからと経過観察をしていたが、
どうしても気になり大学病院を受診したところ、
眼内注射を指示された。
そこで万全を期すために、西洋医学と併用する形で、
鍼灸治療を求めて来院された。

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鍼灸院としての診断

肩こりや首こりなどは慢性的にあり、
足のむくみを見ていても、全身に循環障害があるようでした。
こうした循環障害が眼底部で起こると、
黄斑部の浮腫を起こしやすくなります。

また循環障害が続くと新生血管の生成や、
そこからの出血に繋がり黄斑変性になります。

さらに強度近視であることから、
眼球の形状が奥に長い形状になり、
普段から眼底部には、
機械的なストレス(けん引力)がかかっています。
そのため炎症や循環障害を、
より起こしやすい状態であると考えました。

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治療方針

先ずは自律神経のコントロールをすることで、
眼底部の血流を良くすること。
そのために、目の周囲の血流と、
全身的な循環障害をよくすることを目的にしました。
さらに肩こりや首こりなどの不快症状も取り除き、
自覚的に体調の変化を感じやすいように、
施術することにしました。

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治療内容

1.目の周囲の鍼

 比較的浅く細い鍼で行いました。
局所的な自律神経をコントロールする働きがあり、眼底部の血流を増やすことが出来ます。

2.首こり肩こりの鍼

 固くなった筋肉をほぐすことで、結構状態を良くして凝り感を無くしました。自覚的にも首や肩が軽くなったということでした。

3.全身調整

 全身的な自律神経の状態を整えることで、足のむくみやアトピーなどにも効果があります。
肌の色が全体に明るくなり、眼科疾患以外の体調不良も調整することで、心理的なストレスを防ぐ働きもあります。

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施術回数・頻度・期間

最初の3か月間は週2回、その後頻度を減らしましたが、
仕事の量と施術の頻度をバランスが崩れると、
再発することがあります。

この患者さんの場合も、仕事の量を増やして頻度を減らしたところ、
一度再発してしまいました。
自覚的に症状を感じない眼科疾患の場合には、
施術頻度と仕事のバランスはとても大事です。

現在は、良い状態を保てています。

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