海気堂鍼灸指圧院の施術例

腰

腰から脚にかけて痛みがでて、休憩を挟まないと歩けなくなる

2020.02.06

病院での診断

脊柱管狭窄症

これまでの経過

10年ほど前まで介護ヘルパーとして15年ほど勤めていた以外にも、腰を曲げての書道や庭と畑の手入れ、草刈りなど腰に負荷のかかる趣味や作業を現在も楽しんでいる。数年前に90代で亡くなったこの方の母親もこの患者さんと同じく腰の骨に変形が見られ、足の裏に「水泡があるようだ」と症状を訴えていたそうで、年齢を重ねたことで家系的なものが現れたとも考えられる。
現在は一人暮らし。症状が進行すると筋力維持のウォーキングも難しくなり、日々の暮らしが立ち行かなくなるとの思いから来院。

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鍼灸院としての診断

問診の後、座位にて腰椎の変形とその周辺の筋肉の硬結を確認。仰臥位にて脈診、お腹全体の寒熱圧痛硬結を診る腹診、体表全体的に直接触れる切診で体全体の状態(虚と実)を確認し、把握する。

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治療方針

根本にあるものは骨の変形による狭窄なので完治は難しい。現状維持を目的とした治療を行っている。
鍼は気、灸は血に作用する道具である。
気血の流れを改善し、体のバランス(上下、左右、表裏の虚実)を整え、圧痛や寒熱のある箇所を改善すべく心掛けている。体のバランスが整うと対応力が養われ、脊柱管狭窄症の症状も改善する。痛みが減って歩行が楽になると歩く意欲が生まれ、歩くことによって筋力の維持、底上げができるようになる。筋力がつくことによって、筋肉で体を支えられるようになり更に脊柱管狭窄症の症状が改善していく。筋力がつくことで歩行時の足の運びも挙がるようになり、段差等での転倒の予防にも効果が期待される。

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治療内容

日本伝統鍼灸である経絡治療に則り、本治法→標治法の順に施術する。体のバランスを整えるべく、硬くなっている筋肉を柔軟に、力が弱く感じられるところに気を補う。変形して間が狭くなっている腰椎の間とその周辺の筋肉の硬結にバランスをみながら施術する。併せて全身の中から関連する経絡経穴より治療穴を適宜選穴する。更に、帰宅後も生活しながら治療を行うべく皮内鍼(よく効く置き鍼)を用いる。

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施術回数・頻度・期間

3週間に1回程度の間隔で施術。
その他、台風などの湿度や気温の急な変化の影響や、過労働により調子が悪くなった場合は適宜来院することもある。

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