鍼灸整骨院かわい・はなそら鍼灸院の施術例

自律神経失調症による不眠、動悸の看護師さん

2020-03-11

病院での診断

自律神経失調症

これまでの経過

21歳で看護師の専門学校を卒業後、某総合病院で勤務。月4回の夜勤をこなしながら、勤務をしていた。

30代半ばでお子さんを2人出産するが、病院での人手の問題と立場ある責任者になったことで、産後すぐに職場に復帰した直後辺りから、疲れが抜けずゴロゴロしたくなり、睡眠もすぐに目が覚めてしまい、動悸もしばしば感じるようになり、心が不安定な感じになる。

病院での診断はうつまではいかないが、その一歩手前の自律神経失調と診断されて、導眠剤を処方されている。

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鍼灸院としての診断

初回、来院された時、見た感じは目に力がなく疲れている印象があり、声も疲れている感じ。体格は中肉中背で色白。

脈は左の寸口と関上の間が浮脈で脈も硬い。尺中になるにつれて急に脈力が弱くなる。右脈は関上が緩く、尺中は脈力が弱い。

腹診は心窩部から中かん穴にかけての硬さ、左腹直筋が張っていて、少腹は力が弱い。

生理は26日~35日と周期日数が安定していない。

お通じは2,3日に1回。酷い時は1週間近く出ない時もある。

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治療方針

元々の素体としては脾胃両虚があり、仕事を始めてから夜勤をするようになり、しかも出産後のケアも十分でなかった為に腎陰虚になる。

脾、腎の弱りが出るのと相対的に肝が強くなることで、上実下虚の状態になる。心にも熱がこもるようになった為に動悸も出現してします。

臓である脾と腎を立て直しながら、腑の通りはきれいにしていくことで、上実下虚の状態を立て直してゆく。

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治療内容

最初3ヶ月、基本は臓の補脾と補腎の治療が中心。胃腸の通りを良くするために足三里から下の足陽明胃経のラインを寫していく。

スーパーライザーを星状神経節に照射しながら、置鍼を長めにすることで自律神経を整え、営気を整えやすい身体の環境にもっていく。

頸肩背部の過緊張は強いので、頭鍼もしながら緩める方向の施術をする。

脾腎の力がついてくると、全身の気の巡りのバランスを図るために百会、中かん、太衝の刺鍼を中心に施術をおこなう。

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施術回数・頻度・期間

生理周期を安定させるために、最初の3ヶ月は週に1回ペース。
症状が改善するにつれて、そのペースを減らして、現在は通院を開始して1年、症状は落ち着いてはいるが、月1回のペースで来院して頂いている。

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施術後のケア

お通じのリズムを良くする為の運動、食事療法。家で出来る台座灸の指導。

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