さくら鍼灸院の施術例

不眠症、不安、うつ症状

2022-11-02

病院での診断

不眠症、うつ病

これまでの経過

8月の来院時は不眠が2ヶ月近く続き、11時に就寝しても5時まで眠れず、朝方に2時間ほど眠れるだけで、不安感が強く食欲もなく大変お困りの様子でした。

既往歴としては、今年3月に駅の踏切で倒れた際に頭を打たれ、動けないところを助けてもらい帰宅したそうですが、10日後に激しい頭痛で入院され、右後頭部の脳出血と診断されました。
リハビリをして5月中ばに退院されましたが、入院中は食事が足らず増やしてもらい、食欲があるときは満腹感がないため食べ過ぎ傾向にあったようです。

入院中から左手の麻痺を治すためかなり努力され仕事に復帰。
5月22日からは仕事で頑張りすぎたことも原因となり、6月半ばから不安や不眠に悩まされて2ヶ月眠れない状態が続いておられたようです。

以前、可視光線治療で良くなった経験から、光線研究所のコーケントーに電話をして当院を紹介され来られました。

治療後は不安が消え、ひと月で12回の施術を終えました。
毎日の2時間の睡眠時間が4時間まで増え、自宅で料理もできるようになり食欲も増して順調に回復されています。

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鍼灸院としての診断

長期間の過労、慢性的な睡眠不足と、体の冷え、満腹まで食べるなど食生活の悪さから内臓が弱り、食欲不振が続いていた。

不安感が強く2ヶ月以上、2時間ほどしか眠れない状態が続いているため、腎精不足、気血の不足による気血両虚からの恐怖感が出ていると考えられる。

全身の感覚も鈍麻していたが、食欲が少しずつ戻りお灸や可視光線で気血が補われていくと、肩の凝りや腰痛なども正常に感じられるようになる。

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治療方針

腎精不足、気血の不足による気血両虚を補う治療を行う。
足の冷え
背部の心兪、膈兪、脾兪、腎兪、小腸兪にお灸
外関、関元、気海、大巨、三陰交、公孫、湧泉から適宜選穴してお灸
照海、後渓に置鍼20分。(短鍼、2番)
その日の症状に適した治療を行う。
可視光線を20分

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治療内容

9月24日
睡眠時間は2時間。背部や手足の内臓のツボが全体的に虚している。気血津の不足、脾虚や腎虚をお灸で補う。
可視光線を30分。
26日 同上の施術。

(29日夜から具合が悪く眠れない、喉の痛みと鼻水など出ていて発熱していると連絡あり。29日に熱が38,5度あり、pcr検査でコロナ陽性。自宅療養を7日間。熱はすぐに下がり、解熱剤は一度服用のみ。この間に1日3時間ほど眠れるようになる。)


9月7日、8日、10日
3、4回目の治療。コロナ療養後はまた不安感が増し朝方に1、2時間くらいしか睡眠は取れていない感じ。
精神科で処方されたロゼレム、ゾルピデムを服用するがなかなか眠れず。

背部の心兪、膈兪、脾兪、腎兪、小腸兪にお灸
外関、関元、気海、大巨、三陰交、公孫から適宜選穴してお灸
照海、後渓に置鍼20分。(短鍼、2番)
可視光線を20分


12、14、16、22、26日
食後に眠気がきたり、徐々に睡眠時間が増える。4時間ほど眠れると気分もよく、毎日散歩を心がける。
同上のお灸と、その日の症状に応じた鍼治療を行う。

食欲が増し、食べすぎて胃痛や腰痛が出ることもあるが精神も安定し、10月は週に1度の治療で安定する。

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施術回数・頻度・期間

ひと月目は12回、ふた月目は週1度の治療

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施術後のケア

体を冷やさない。満腹まで食べすぎない。
消化の良い、出来るだけ手作りのものを食べる。
仕事のことを考えすぎない。
昼夜逆転しないように、早寝早起きを心がける。
長電話で話しすぎない。交感神経が過剰にならないよう気をつける。

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