さくら鍼灸院の施術例

顔面神経麻痺

2024-10-22

病院での診断

顔面神経麻痺(ベル麻痺)

これまでの経過

前年春に体外受精で妊娠。
既往歴は小児喘息とアトピー性皮膚。日光アレルギー。冷え性で浮腫みやすく、腰痛もあり。
10年前に特発性過眠症。
今年1月初めに帝王切開にてご出産。5日後に顔面神経麻痺を発症。
発症前日に耳の後ろあたりが痛い感じがしていたら、次の日左の顔が動かなくなる。

2/14 初診
顔面神経麻痺を発症後、病院で治療。ひと月後に鍼灸院に来院。
寝ているときも目が閉じないためテープで瞼をとめている。コップで飲む際にこぼれてしまうなど日常生活の不自由がある。
結婚してから5年で体重10キロ増加。食生活は過食気味。冷たい飲み物もよく飲んでいた。
妊娠するまでの仕事では残業があり、9時間から12時間の事務仕事をしていた。ストレスから間食も多く、満腹まで食べることが多かった。

続きを見る

鍼灸院としての診断

顔面神経麻痺(口眼喎斜)の原因は中医学的にはいくつか考えられるが、産後にみられる、気血両虚が原因と考えられる。
気血が虚した為に顔面の肌肉の血行不良が起き、発症したものと考えられる。寒い時期だったので風寒の邪の侵入も一部あったと考えられる。

続きを見る

治療方針

顔面は足の陽明経の経絡の分布が広いので陽明経を主として、全身的には肝・腎・脾の経絡を中心に選穴したツボに鍼灸治療を行う。
妊娠前から体重がコロナ禍で10キロ増え、腰痛、首肩のこり、下半身の冷えがきつく、疲労感が増していたので、食事療法や入浴、散歩などのアドバイスも行う。
息切れがあり体を動かすのが億劫であるため、元気不足を補う施術を行う。

続きを見る

治療内容

初回の施術後から瞼は閉じることができたが、口角や眉毛はほとんど動かない。下半身の冷えあり。
元気不足を補うことを中心に選穴を行う。

頬車、地倉、水溝、下関、四白、陽白、太陽、迎香、翳風などから適宜ツボを選択。
三陰交、照海、臨泣、太衝、合谷、後渓、公孫 

続きを見る

施術回数・頻度・期間

合計施術回数21回
1診目の施術後からまぶたは閉じれるようになる。
2診目〜10診察目 口角が上がるようになる。
11診目以降、冷房の季節には鼻づまりや鼻水など風邪症状や手首の腱鞘炎がで始める。
夏は経過が良くなり表情はほぼ正常になり、額の動き、眉毛を上げる動きも正常になる。
頰の筋肉の硬さによる違和感も取れてくる。

2月(4回)、3月(4回)、4月(3回)、5月(3回)、6月(3

続きを見る

施術後のケア

寒い時期だったので風寒邪の影響もややあったかと思われる。
寒い時期、冷房の時期は寒さや風による影響を受けやすいので気をつけていただく。食生活も引き続き気をつけ、体重コントロールを心がけていただく。

続きを見る