春日鍼灸治療院の施術例

腰の痛み(慢性腎臓病の関連痛)

2021-07-12

病院での診断

腰痛(整形外科)、慢性腎臓病の関連痛(泌尿器科・腎臓内科)

これまでの経過

2011年7月急に症状がでた。その時までは腰痛になったことはない。歩いていても腰がピクピクするような感じがある。また重怠い様な、ひっぱられるような感じがある。このような感じは椅子などに座っていても、夜寝ている時もある。寝がえりをするときも痛みのようなものを感じる。整形外科、整体、接骨院、鍼灸院で治療を受けたが状況は変わらない。
2009年に初めて市の健康診断を受けたところ、高血圧、高尿酸、腎機能の低下を指摘された。精密検査を受けて現在も治療中。腎機能についてはあまり芳しくなく、このまま機能が低下したら透析も選択肢に入ってくると言われた。

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鍼灸院としての診断

腰下肢の徒手検査を実施。すべて(-)で神経学的所見を含めて腰下肢の所見は見られなかった。どのような姿勢をとっても症状が診られること。腰背部を観察したところ、解剖学的に腎臓の高さの位置に周囲と明らかに違う緊張が診られること、症状が腎機能検査であまり芳しくない結果のあと出現したこと、高血圧、高尿酸などのリスクファクターがあることから、腎臓の機能低下の異常が関連痛として腰背部に現れたのではないかと考えました。

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治療方針

体性ー自律神経反射により腎機能に影響を及ぼすことを期待して施術をおこなうものといたしました。

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治療内容

鍼は40mm-18号を使用し、3~7mm刺入 直刺 単鍼術
伏臥位 鍼) 腎兪、復溜、脾兪、膀胱兪
灸)灸点紙使用(2枚重ね) 米粒大各7壮 膈兪、脾兪、意舎
仰臥位 鍼) 関元、水分、衝陽
灸)灸点紙使用(2枚重ね) 米粒大各7壮 臍の上下左右2寸2分の部位に施灸。

初回から3回 腰全体の重怠さ、どの様な姿勢をとっても症状がある。クレアチニン値 初診時4.54
4回目 腰の症状は消失。クレアチン値 4.42
患者さんの希望により施術を続行することとなりました。
5回目 クレアチニン値 4.27
週一回のペースで施術。1カ月ごとに血液検査を実施。
10回目 クレアチン値 4.25
15回目 クレアチン値 4.24
20回目 クレアチン値 4.43
30回目 クレアチン値 4.30
40回目 クレアチン値 4.26
48回目 クレアチン値 4.27
担当医からは鍼灸施術の良い影響が出ているとのご意見をいただきました。

現在は転居のため当治療院を離れております。

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施術回数・頻度・期間

施術回数 48回 頻度 週1回 期間 1年間

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施術後のケア

あくまで医師の治療がメインであり、鍼灸は補完的なものであることをお伝えいたしました。

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