オリエントエクスプレスの施術例

男性不妊症

2025-07-25

治療方針

男性不妊症の主な原因は
①造精機能障害(乏精子症、精子無力症など)
②性機能障害(勃起障害、射精障害など)
③精路通過障害(閉塞性無精子症、精巣上体炎など)

この中で鍼灸が適応となるのは①と②になります。
③の精路通過障害は物理的な閉塞などは鍼灸では解決できないため、病院での治療が優先されます。

続きを見る

治療内容

①造精機能障害で原因不明の場合が鍼灸の適応となります。

東洋医学で「精」は気や血の原料となり生命の根本ともいえる物質で、五臓の「腎」に蓄えられているとされます。
腎に貯蔵されている精を「腎精」と呼び、生殖・成長・発育に深く関与しています。
原因不明の造精機能障害は、腎精不足が原因の一つと考えられます。

鍼灸治療では鍼やお灸で腎陽を賦活し、腎精を補う治療をおこないます。
必要に応じて腎陽・腎陰を漢方薬で補うと効果が高くなるので、漢方薬のアドバイスをいたします。


なお精索静脈瘤や抗がん剤治療など、原疾患がある場合は病院での治療を優先します。



②性機能障害は心因的なもの、原因不明な場合に鍼灸が適応となります。
ストレスや緊張が強いと自律神経のバランスが崩れ、勃起維持ができない、射精に至らないと言った症状がでます。

勃起維持には陰茎に血液が流入しなければなりませんが、強いストレスや緊張などで全身の血流量を調整する「肝」が影響を受けると、血流調整がうまくできなくなります。
また肝はストレスやイライラに反応しやすい臓腑なので、血流調整ができず勃起しない、または勃起状態を維持できなくなります。


鍼灸治療では鍼で肝の疏泄機能(巡らす働き)を回復させ、お灸や吸い玉、マッサージなどで副交感神経が優位になるリラックス状態を作り出します。


脊髄損傷や脳血管障害、その他外傷や疾患が原因でおこる器質性勃起障害は病院での治療が優先されます。

続きを見る

施術回数・頻度・期間

心因性の性機能障害の場合はストレスの軽減や緊張緩和を目的とするため、1~2週間に1回の治療をおこないます。
仕事が多忙、責任ある役職などすぐには取り除けないものがストレスの原因となっている場合は長期的な治療が必要となることもあります。

続きを見る

施術後のケア

精子は毎日作られていきますが、精祖細胞から精子になるまでは約80日かかると言われています。採精の直前に1度鍼灸治療を受けたとしてもほぼ意味がありません。
計画的に鍼灸治療で体質改善をするとともに普段から漢方薬で腎精を補い、採精前に鍼灸で腎気を賦活し精子の運動率を上げるのが効果的な治療となります。

続きを見る