第1回目は東京都杉並区の阿佐ヶ谷駅にある「蓬治療所阿佐ヶ谷」の所長である戸ヶ崎正男先生にお話しをお伺いしました。
戸ヶ崎先生は鍼と灸の特性を長い間研究されており、両点の長所を生かして治療を行うことに非常に長けている先生です。
今回はお灸を中心とした治療についてお聞きしようと思います。
ヘルニアはお灸で治すことができる -
大学の漢方研究同好会が鍼灸界への入り口
Q. 戸ヶ崎先生が鍼灸師を志したきっかけは何ですか?
私は薬学部出身なのですが、入学時に行われるサークルの新入生勧誘の際に、縁があって漢方研究同好会に入部しました。そこで東洋医学の面白さを知り、大学卒業後に専門学校へ通って、鍼灸師になりました。
灸の熱を感じないのは身体の赤信号
Q. なぜ現在はお灸を中心に治療を行っているのでしょうか?
病気が進行したり、生命力が落ちて重症になると、鍼よりもお灸をすることが多くなります。身体の状態によって鍼とお灸を使い分けているのですが、私の所に来る患者さんで、健康維持や病気予防、病気の初期の場合には鍼も灸も同じように用いますが、重症な方になるとお灸が多くなります。お灸は通常熱いと感じるものですが、体に異常があるときには熱さを感じないのです。病気が進行した段階になると、透熱灸という米粒大ほどのもぐさを肌の上で直接燃やすお灸が増えてきます。内臓系の疾患や、運動器系の疾患で病気が相当進んだ場合には、温めることに重きをおいたお灸、温灸が効果的だと思っています。
江戸時代の灸に驚愕
Q. 先生はお灸を使った治療で得意な疾患はありますか?
頸椎症、腰・頸椎椎間板ヘルニアなどの疾患は、良くなった例が数多くあります。例えば椎間板ヘルニアの患者さんには、多壮灸といって100〜200回ものお灸を患部に行うと、自覚的にも、他の人から見ても症状が変化します。江戸時代だと、千単位ものお灸…多くて5,000回すえることもあったとか。これは症状がかなり進行したときに行われたもので、一日がかりの治療であったと思います。
「体は正直」とはこのこと
Q. 5,000回はすごいですね。江戸時代といえば医者=鍼灸師ですものね。
お灸が効果的とされるのは内臓や神経、筋肉、器官の異常ですが、これらが起こる原因は一体何なのでしょうか?
これらの疾患は長い間体に蓄積された原因を機に起こります。特に運動器系ですと、1つ目は怪我や事故をしたことがある、手術の痕があるなどの後遺症が起点になって症状がでるもの。2つ目は日常動作や姿勢の崩れなどが影響して症状がでるもの。このような問題があれば、どちらかあるいは両方の原因を取り除かない限り問題を解決することはできません。また、内臓系では、精神的ストレスや飲食の不摂生でも起こります。そのためには患者さん自身の協力も必要になってきます。
ひどい捻挫から胃潰瘍が発生
Q. 過去の疾患から症状が出てくるものとは、例えばどんな症例があったのでしょうか?
30代の男性が、胃潰瘍を訴えて治療院へいらっしゃいました。昼夜問わない不規則な仕事をしている方だったので治りづらく、症状軽減にしか貢献できませんでしたが、よくしたいという気持ちがありました。そこで来所回数を増やしていただき、1か月くらいたったある日、その方が足首の痛みを訴えるようになりました。本人も忘れていたのですが、高校生の頃ランニング中に大捻挫をしたことがあったそうです。足首を見ると外側の腱がやせてえぐれていました。それからその部分を中心に治療していくと、自然と胃潰瘍の症状が消えたという症例がありました。
おすすめの先生紹介
Q. 体は怪我や病気など、日ごろ悪いことをしていると覚えているものなのですね。
では、最後に先生のおすすめする鍼灸師と、その理由を教えてください!
私が紹介する先生は「東明堂 石原鍼灸院」の院長であります石原克己先生です。彼は私を漢方へ勧誘しこの世界へと導いて下さった先輩です。彼の勧誘がなかったらこの世界に入ることはなかったでしょう。
店舗名・施設名 | 蓬治療所阿佐ヶ谷 |
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最寄駅 | JR中央本線 阿佐ヶ谷駅下車徒歩3分 |
TEL | 03-3393-6115 |
営業時間 | 月~金 10:00~13:00, 16:00~19:00 |
定休日 | 日・祝 |
得意なお悩み | 関節痛・腰痛・坐骨神経痛・更年期障害・自律神経失調症 |
店舗情報 | 蓬治療所阿佐ヶ谷の店舗情報はこちら |
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