2020/02/12
患者さんの課題を解決する2つのコミュニケーション法
人の課題を聞いた時、できるコミュニケーションには2種類あります。
1)アドバイスをする
2)経験を語る
男女の会話を例に、説明したいと思います。
今日1日の出来事、それもどちらかというと愚痴っぽい話しを思いつくまま、好きなようにお話しする女性と、それを聞く男性。
彼女さんは出来事や思ったことを好きなように話しますが、それを聞いた彼氏さんは「その目的って何?」「結局、どうしたいの?」「どうしてこうしないの?」と言います。
女性の心の中では、そんな言葉求めていない!むかつくー!となり、喧嘩になります。
こういうの、あるあるではないでしょうか笑
この会話の彼氏さんは、「アドバイス」をしようとしています。キーワードは、目的、論理、原因、解決、そういった感じです。
でも、彼女さんは、別にアドバイスしてもらいたいわけではないですね。
今度は、女性同士のカフェでの会話の例。A子さんが、「こないだ、あーでこーで、こんなだったのね、そしたら、こうだよぉ」と。それを聞いたB子さんは、「えー、私なんか、こーであーで、そんなだったよぉ、大変だよね~。」A子さん&B子さん二人とも、「わ・か・る~!」。
この時、二人とも経験を語っているだけです。そのおかげで共感が生まれました。キーワードは、事実、自分、感情です。
答えや解決を求めていない時にアドバイスをすると、だいたいぶつかりますね。
治療の場合。「人間関係で悩んでいるんです。相手のことを考えると、頭痛までします。」という新患さんがいたとします。患者さんは、問題解決を求めていますから、アドバイスが欲しいはずです。(ほしくない時もあると思いますが)適切なアドバイスをするために、何個も質問をすると思います。お相手の情報、二人の関係、何がストレスなのか、なぜストレスなのか、それはなぜか。どうなったら理想か、などなど。
しかし、相手がダイレクトに答えを求めていないような時は、経験を語ることが相手のためになることがあります。例えば、人間関係から来る頭痛の患者さんに対して、私前田の、社員数が半分くらい一気に辞めて夜も眠れなかった時の過去の話しや当時の心の葛藤などを聞くことで、自分自身の過去や現在、価値観に照らし合わせ、プラスになる材料を得られるかもしれません。
アドバイスと経験は、性質が異なります。これを把握し、TPOで使い分けることが大事かなと思います。
■主語
アドバイス:You
経験:I
■信じるもの
アドバイス:I
経験:You
■時系列
アドバイス:未来
経験:過去
何かのご参考にして頂けたらと思います。