鍼灸治療室はりきゅうのすすめ 津山院の施術例

首

首の強い痛み

2020.04.09

これまでの経過

・慢性の首こり、肩こりがある。
・慢性の咳喘息もある。
・ある朝、起き上がろうと思ったら首の緊張と痛みが強く起き上がることができなかった。
・頭を少しでも動かすと首(特に右側)に痛みが走り、ほぼ動けず、生活がままならないということで往療依頼。
・一か月前から家族が持病で入退院を繰り返すなどで精神的に緊張し、眠れない日々が続いていた。

続きを見る

鍼灸院としての診断

強い精神的ストレスがかかり続け、身体が耐え切れなくなり本人の弱い場所である首から背中にかけて症状が出た。睡眠不足解消と精神的ストレスの軽減が必要。
東洋医学的には「腎虚脾虚の相剋(そうこく)調整」という診断で治療を開始。

続きを見る

治療方針

脈の状態は浮いて硬く、とても早い。
治療方針は上記の「腎脾相剋」、左半身のほうが気の流れがあるので左の腎と肺の気を補い、患部を流れる経絡の流れを促す
患部に痛みを出している固い邪気を、複数回に分けて取っていくことが重要。
ある程度高齢ということと、慢性疲労の積み重ねで症状が溢れた状態ということで、継続治療が必要

続きを見る

治療内容

・施術1回目(発症当日)
上記方針の通り、左の腎・肺の気を補い、その後で患部を流れる経絡の詰まりを取り流れを促す。
目の動きしかままならなかった状態が、左右とも30°程度、首を回すことができるようになった。

・2回目(発症翌日)
昨日とは痛みの場所が下がり、まだかなり痛い。起き上がり座った状態でいられるので、座位で昨日と同じ方針で治療。

・3回目(発症4日目)
当初と反対側の左の首が痛いとのこと。腎虚証は変わらないが、痛む場所を流れる経を選び直した。
首の動きは、左右とも70°ほど回せて、上下に動かすことも、痛みは残るけれど「こんなに動かせるようになった」と本人談。

・4回目(発症5日目)
入浴や掃除ができるまで回復。肩甲骨と背骨の間のあたりの痛みと凝り感は残るが、首の動きは8割方回復したとのこと。
治療方針は変わらないが、ツボの状態に合わせて鍼の深さや補う時間はその都度変化している。

以降、かなり生活動作が安定してきたので往療から来院に切り替える。

・5回目以降は3日に1回、7回目以降は週に1回
6回目で主訴であったひどい首の痛みはほぼ消失。日常を元気に過ごせるようになる。

続きを見る

施術回数・頻度・期間

発症当初はほぼ毎日。
6日間ほどで車を運転することができる程度になったので、来院に切り替える。
主訴がすっかり無くなってからは2週間に1回とし、再発防止と日々の疲れをとるために定期通院。

続きを見る

施術後のケア

本人も精神的ストレスの溜まり方を自覚していたため、こちらから伝えることは特に無し。

続きを見る