はり・きゅう・整体  ひかり堂の施術例

メンタル

パニック障害

2020.01.21

病院での診断

パニック障害

これまでの経過

15年前くらいから痛いくらいの肩首こりやめまい、急に息苦しさを感じるなどの症状がではじめ年々症状がひどくなっていった。
数年前にスーパーへの買物や車の運転時に激しい息苦しさとめまい、強い不安感に襲われることが数回おこり、スーパーで買物中に過呼吸発作をおこした。
それ以降は「また発作がおきるのではないか?」という予期不安から外出することに恐怖を感じるようになり、買物に行けない、家事ができない等日常生活に大きな支障がでてしまった。
脳神経内科、呼吸器科で検査を受けたが特に異常はなく、心療内科の受診を勧められた。
そして3年前に心療内科を受診し、症状などからパニック障害と診断された。
薬物療法として抗不安薬(デパス)と抗うつ薬(SSRI)を処方され、服用しているが症状はあまり改善せず、1日に抗不安薬を3回~4回も服用してしまうような状態で当院を受診された。

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鍼灸院としての診断

・肩と首がガチガチに凝っている
・めまい・動悸・吐き気・不眠・胃の不調など色々な症状がある

 → 常に交感神経が高ぶり心身のリラックスができていない

・強い予期不安(過呼吸発作の恐怖・不安)が強い

心療内科で「パニック障害」と診断され抗不安薬・抗うつ薬を服用していることから「パニック障害」に対する施術を行う。

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治療方針

症状から、常に心身が緊張しリラックスできていない状態であり、まずは交感神経の過緊張を抑え副交感神経とのバランスを整えることが最重要と考えた。

そして強い予期不安を軽減し、「大丈夫だ」という意識に変えていくことにも注力していった。

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治療内容

・身体の歪み → 整体施術
・交感神経の過緊張を抑え自律神経を整える → 鍼灸
・精神安定 → 鍼灸・クラニアル施術
・予期不安 → 鍼灸 自律訓練法・行動療法の指導

<初診>
問診時に涙を流されるほど精神的につらい状態。鍼灸は未経験だが薬物療法では改善しなかったので鍼灸治療に期待しているとのこと。
身体的には骨盤の歪みが目立ち、腰・背中・肩・首にかけて強い緊張があったため、まずは歪みを整え、心身の緊張をとることを目的に鍼灸と整体施術を行った。
鍼灸では「気の滞り」と「不安感」を軽減し、副交感神経を優位する目的で手足のツボに刺鍼。
全体的に刺激量を少なめにし、まずは鍼灸と整体施術に慣れてもらうことを意識した。
施術後顔の表情が非常に明るくなり「身体が軽いです」といってもらえた。
<2診目>
初診から3日後に2回目の施術。
初診後の夜は久し振りによく眠れたとのことで当院の施術に好印象を持ってもらえた。
肩・首の緊張(こり)とめまいは軽減したが、急な息苦しさや強い予期不安は変化なし。
1診目と同様身体の歪みを整える整体施術と自律神経の調整・精神安定のための鍼灸施術を行う。
<3診目~6診目>
3日おき(1週間に2回)に受診して頂く。
整体施術と精神安定・自律神経を整える鍼灸治療を継続。
・肩・首のこりはかなり軽減した。
・めまいと過呼吸発作はおこっていない。
・急に息苦しくなる、強い予期不安は変わらず。
☆夜寝付きがよくなったこと、胃の痛みや不快感が軽減し食欲がでてきたとお話頂いた。

<7診目~15診目>
1週間に1回の受診。
身体の歪みやこり感はほぼ解消したため鍼灸を中心にした施術。
過呼吸発作はおこらず、家では息苦しさは感じないようになった。
抗不安薬の服用は1日1回で安定、服用しない日もでてきた。複数回服用しないようになったことがかなり自信になっている。
本格的に行動療法(曝露療法)を実践して頂く。
・家族と一緒にスーパーの駐車場まで行く → OK
・家族と一緒にスーパーの店内に入る → OK
・家族と一緒に閑散期に買物をする → OK
 → 若干息苦しさはあるが発作はでない

<16診目~21診目>
2週間に1回のペースで受診して頂く。
鍼灸治療が中心。
抗不安薬は意識的に服用しないようにしているとのことであったが過呼吸発作はなく、息苦しさも感じないくらいになったとのこと。
買物や人ごみの多い場所には家族と一緒であれば不安なく行けるようになった。
買物に行くことに対して自信がついてきており、予期不安は大幅に軽減した。

<22診目以降>
1~2ヶ月に1回程度の受診。
過呼吸発作はおこっておらず、息苦しさも全く感じない。
仕事にも全面的に復帰し、家事も全く問題ないとのこと。
治療としては”卒業”とし、現在はメンテナンス的に受診して頂いている。

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施術回数・頻度・期間

・1診目~6診目 → 1週間に2回(3日おき)

・7診目~15診目 → 1週間に1回
 ※症状はかなり軽減し抗不安薬の服用も大幅に減る。
  抗うつ薬(SSRI)は医師よりまだ継続の指示があり服用している

・16診目~21診目 - 2週間に1回
過呼吸発作、息苦しさはなく、予期不安もほとんど感じない状態のなる。
抗不安薬はもうほとんど服用しない状態(1ヶ月に1回程度予防的に

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施術後のケア

・精神安定のためには脳内のセロトニンの分泌が重要であると説明し、朝のウォーキング(朝日を浴びながら)をお勧めし実践して頂いています。

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